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アラン グリーンアラン 1997 シェリーカスクを製造したアラン蒸溜所の歴史

■アラン グリーンアラン 1997 シェリーカスクとはどんなお酒？

アラン グリーンアラン 1997 シェリーカスクは、スコットランドのアラン蒸溜所で製造されたシェリーカスクです。
見た目は銅色ですが、ややグリーンを帯びており、とても不思議な色合いになっています。
12年間という長期にわたってじっくり熟成して造られているため、重厚感のある味わいが楽しめるのが特徴です。
香りは、オレンジやキャラメルなどシェリー樽で熟成されたモルトらしい芳ばしさがあります。
さらに、ミントの爽やかさ、ナッツやハチミツの甘さ、トーストしたオークなども混ざり合い、豊かな香りも楽しめるシェリーカスクです。
アラン グリーンアラン 1997 シェリーカスクのアルコール度数は、52.7％と少し高めになっています。
ただ、日本向けにボトリングされたシェリーカスクということもあり、日本人の口にも馴染みやすい味わいとなっており、飲みやすいと評判です。

■アラン蒸溜所の歴史について

アラン グリーンアラン 1997 シェリーカスクを生み出したのは、アラン蒸溜所です。
アラン蒸溜所は、スコットランドのミニチュア、ロイヤルアイランドなどとも呼ばれているアラン島内にあります。
この島では、自然環境に恵まれており質の良い湧水があることから、昔からウイスキーの生産が盛んに行われており、密造酒の産地として知られていました。
一時期は、アイラ島内に50ヶ所以上のものウイスキー蒸溜所が存在していたとも言われています。
しかし、次第にウイスキー製造量が減っていき、1836年頃にはすべての蒸溜所が閉鎖されてしまうのです。

■アイラ島で160年ぶりにウイスキー造りを再開したアラン蒸溜所

その後、アイラ島では約150年もの長い間ウイスキーの造りが止まった状態となりました。
しかし、1995年にアラン蒸溜所が設立されたことがきっかけで、アイラ島は再びウイスキーの生産地として、注目されるようになります。
アラン蒸溜所を立ち上げたのは、シーグラム社などの数ーの有名酒造会社でマネージング・ディレクターの経験があるハロルド・カリー氏です。
ハロルド・カリー氏は、いつかは自分の蒸溜所を持ちたいという長年の夢を叶えるために、昔からウイスキー造りが盛んに行われてきたアイラ島に目をつけたのでした。
しかし、蒸溜所を設立し、運営するには莫大な資金が必要となることから、その費用をどうやって工面するのかの課題がありました。

■クラウドファンディングで蒸溜所設立の資金を集める

新たな蒸溜所設立のための資金問題を解決することになったのは、ハロルド・カリー氏の息子であるアンドリュー氏です。
アンドリュー氏は、先にポンドを販売しておき、その購入者は数年後に蒸溜されたウイスキーを優先的に受け取れる、さらに割引価格での購入もできるという資金繰りの方法を思いつきます。
現代でいうところのクラウドファンディングのような方法を行うことで、無事に資金を集めることができ、アラン蒸溜所が誕生したという歴史があります。

■70代で自分の蒸溜所を設立したハロルド・カリー氏

ちなみに、ハロルド・カリー氏がアラン蒸溜所を造ったのは、彼が70代の頃です。
高齢にも関わらず、資金や土地探しなど、数ーの困難や問題を乗り越えてアラン蒸溜所を設立した後は、蒸溜所の経営も軌道にのせるなど、ハロルド・カリー氏は非常に有能な人物としても知られています。
2005年4月には、クィーンズアワード・フォア・エクスポートも獲得しており、アラン蒸溜所は、イギリスなどヨーロッパ諸国からも注目されるようになっていきました。
アラン蒸溜所は設立から20年というウイスキー業界では、若い蒸溜所ではありますが、全世界のウイスキーファンが注目するブランドへと飛躍していきます。
そして、日本向けにボトリングされたアラン グリーンアラン 1997 シェリーカスクの登場によって、多くの日本人ファンも獲得することになったのです。