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350年の歴史を刻む九谷焼のボトルを使用した「響21年」


■伝統と歴史が生み出した2013年のシリーズ品

「サントリーウイスキー 響21年 九谷焼 青手吉祥文六角瓶（あおできっしょうもんろっかくびん） 2013」はサントリーの「スペシャルボトルコレクション」の一つとして、全国800本限定で2013年に販売されたウイスキーです。
「青手（あおで）」とは青地にさまざまな画を埋め尽くす「塗埋手」で仕上げた九谷焼ならではの磁器で、「呉須（ごす）」と呼ばれる彩法が生きた九谷焼ならではの芸術をボトルに見ることができます。
筆を揮いたのは銀泉窯の巨匠・三浦銀三で、六角瓶に匠が丹精込めて吉祥文の瓢箪や車輪松などを熟達の筆で描き上げた豪華かつ重厚なデザインは、九谷焼の歴史と伝統を余すところなく感じさせる逸品となっています。
そんな芸術ボトルに詰められているのは、サントリーが誇る最高峰のプレミアムブレンデッドウイスキーの「響21年」です。
酒齢21年以上の厳選したモルト原酒に、同じく酒齢21年以上のグレーン原酒を匠のブレンディング技術を持つサントリーのブレンダーがブレンドして仕上げました。
多彩な原酒を保有するサントリーだからこそ可能にした、贅沢な味わいが堪能できる「響21年」はこれまでに世界各国でさまざまな受賞歴を誇る銘酒として知られます。
日本が世界に誇るジャパニーズウイスキーを、350年物歴史を持つ九谷焼の日本美が見事に融合して生まれた「サントリーウイスキー 響21年 九谷焼 青手吉祥文六角瓶 2013」は、それぞれの匠の技と日本の伝統が生きた中身も外観も超一級品のウイスキーといっても過言ではありません。

■古くから磁器ボトルを採用してきたサントリー

サントリーの創業者・鳥井信治郎の後を2代目社長として継いだのは、信治郎の次男・佐治敬三です。
敬三は小学生のときに母方の縁者と養子縁組をしたことによって佐治姓を名乗ることになりましたが、実際には大阪の実父母のもとで育ちました。
実兄の吉太郎を1940年に亡くしたことで、1945年には2代目を継ぐ身としてサントリーの前身である「株式会社壽屋」に入社します。
2代目社長に就任したのは1961年のことで、1963年に社名を「壽屋」から「サントリー」へと改名しました。
1971年には関西公共広告機構（現・ACジャパン）を創設したり、生物有機科学研究にも貢献するなど敬三はウイスキー以外の発展にも大きく寄与した人物です。
1986年にはフランス芸術文化勲章を受賞するなど、海外の芸術にも関心を寄せていた敬三ですが、サントリーの2代目マスターブレンダーとしての誇りを最も大切にしていたといわれています。
1950年代から有田焼などの磁器ボトルをさまざまなウイスキーに採用しており、敬三の焼き物の文化に対する造詣は大変深いものがありました。
敬三が設立したサントリー美術館には、「サントリーウイスキー 響21年 九谷焼 青手吉祥文六角瓶 2013」の対として発売される「スペシャルボトルコレクション」の有田焼ボトルの参考にされた品々が多数所蔵されています。
1999年11月3日に肺炎のためこの世を後にした敬三ですが、2001年から発売が開始された「スペシャルボトルコレクション」は、後継者たちがその思いをしっかりと引き継いだシリーズといえます。

■「響」を生み出した佐治敬三

「サントリーウイスキー 響21年 九谷焼 青手吉祥文六角瓶 2013」に詰められている「響」を造り上げたのは、2代目社長でありマスターブレンダーの佐治敬三その人でした。
初代マスターブレンダーの父・信治郎からブレンド技術を受け継ぎ、最高峰と呼ぶにふさわしいウイスキーを造るため培ってきた技術の粋を集めました。
こうしてサントリーが創業80周年を迎えた1989年、世界中が称賛するプレミアムブレンデッドウイスキー「響」が誕生したのです。
敬三はサントリーの企業理念である「人と自然と響き合う」をもとに、新しくできたウイスキーを「響」と命名しました。
世界の全ての人々に喜ばれるウイスキー造りは、敬三亡き後も3代目マスターブレンダーたちの胸に刻まれています。