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エズラブルックス・オールドエズラ15年の歴史的背景

■興味深い誕生秘話

エズラブルックス・オールドエズラ15年は、チャールズ・メドレー社（旧メドレー社）が製造した、エズラ・ブルックス・シリーズの1銘柄です。
エズラ・ブルックスというと、メドレー社の看板ウイスキーと言っても過言ではありませんが、その誕生秘話は、とても興味深いものがあります。
ここでは、エズラ・ブルックス誕生の歴史と、エズラブルックス・オールドエズラ15年の魅力についてご紹介します。

■メドレー社の歴史

メドレー社は、ケンタッキー州オーエンズボロに誕生した、ウイスキーメーカーです。
設立したのは19世紀初頭と歴史が古く、小規模経営でウイスキーの製造に携わっていました。
オーエンズボロは、蒸溜所通りという名前のストリートがあるほど、ウイスキー造りが盛んだった時期があり、最盛期には50以上の蒸溜所があったということです。
ライバルのメーカーがひしめくオーエンズボロで、メドレー社は小規模ながら、いくつもの名品を生み出し、徐々に頭角を現していきます。
そして1966年、メドレー社はアメリカ政府からバーボン造りで表彰されると、「ケンタッキー州で最も優れた小規模な蒸溜所」として、多くの人々に知られることとなりました。

■エズラ・ブルックスの誕生とメドレー社のその後

エズラ・ブルックスは、1950年代に、メドレー社が製造したバーボンウイスキーです。
製造にはホフマン蒸溜所が利用されましたが、発売された当初はそれほど反応は大きくなかったようです。
流れを変えたのが、ジャックダニエルの存在。
ジャックダニエルは、誰でも一度は名前を聞いたことがあると言われるほど有名なバーボン・ウイスキーです。
1960年代、ジャックダニエルの人気はうなぎ登りで、生産が追いつかないほどでした。
そこで、ジャックにダニエルにエズラ・ブルックスを対抗させようと思いついたのです。
エズラ・ブルックスのラベルを見ると、ジャックダニエルを彷彿とさせるようなデザインですが、対抗心の現れということがよくわかります。
「ジャックダニエルの対抗馬」として売り出されたエズラ・ブルックスは、瞬く間に人気を博し、メドレー社の主力ブランドとして成長しました。
確かにエズラ・ブルックスは、ジャックダニエルに対抗するバーボンとして注目を集めましたが、人気の秘密は話題だけではなかったようです。
エズラ・ブルックスは、芳醇な香りと深い味わいが魅力のバーボンウイスキーで、その質の良さに多くの人が魅了されました。
1970年代にホフマン蒸溜所が閉鎖されると、ウイスキーの製造は、メドレー蒸溜所に引き継がれました。
多くの愛好家たちは、この時期に製造されたウイスキーが、秀逸だと評しています。
1980年代後半から1990年代前半にかけて、メドレー社は買収され、オーナーが何度も変わりました。
しかし1995年にC.W.メドレーが、メドレー家所有の蒸溜所を買い取ることで、チャールズ・メドレー社が誕生します。
チャールズ・メドレー社は、名門を再建することを心に誓い、メドレー家に古くから伝わるレシピと酵母を用いて、新たなウイスキー開発に乗り出しました。
かつてエヴァン・ウィリアムスが、石灰岩から湧き出た水を利用してバーボンの走りを造ったように、チャールズ・メドレー社は、石灰岩を流れる地下水を使って、伝統的な手法で蒸溜、ついにキレのあるバーボンの開発に成功しました。
ボトリングからラベル貼り、瓶詰め日の記載など、製造から出荷まで、ほぼすべてが手作業というこだわりを持つチャールズ・メドレー社。
これからも、良質のバーボンウイスキーを提供してくれることでしょう。

■エズラブルックス・オールドエズラ15年の特徴

エズラブルックス・オールドエズラ15年は、熟成期間15年以上と、長期間寝かせることで得られる、ウイスキーの風味と香りに特徴のある、バーボンウイスキーです。
オイリーでコクのある味わい、シロップやバナナが持つ強い甘みと、いぶしたライ麦のような苦みの組み合わせが、クセになります。
熟成したまろやかさをどうぞお楽しみください。