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長期熟成物の円熟味を存分に感じられるカティサーク18年

■カティサークとは

カティサークとは、世界を代表するブレンデッドウイスキーであり、1923年に誕生します。
カティサークは、スペイサイド地方屈指の蒸溜所かつニッカウヰスキー創業者・竹鶴正孝氏がウイスキー造りを学んだとされるグレンロセス蒸溜所で作られた原酒をキーモルトとし、ウイスキー界のロールスロイスと言われるマッカランやアイラ島のブナハーブなどをはじめとした数十種類のモルト・グレーン原酒を配合して作られているのです。
製造元はベリー・ブロス・アンド・ラッド社になります。
ブランド権はエドリントングループに2010年に売却され、さらにその後には大手酒類メーカーで知られているラ・マルティニケーズ・バーディネが買い取りました。
販売はバカルディジャパンにより行われており、日本でも非常に親しまれているウイスキーです。
村上春樹氏が愛飲していることでも知られ、彼の作品を愛読している方なら知らない方はいないほど彼の作品中にたびたび登場しているウイスキーとしても有名です。

■カティサーク名前の由来

カティサークは、ゲール語で「短い袖」という意味がありますが、1869年にスコットランドで進水された快速帆船こそがカティサーク号という船です。
実はカティサークはこのカティサーク号から由来しています。
19世紀後半に中国からイギリスへ紅茶を運ぶティークリッパーという大型帆船として活躍し、カティサーク号は数ある帆船の中でも最速を誇っており、「海の女王」とも呼ばれるほどでした。
ただティークリッパーの時代が終わるとカティサーク号はポルトガルへ売却されてしまうのですが、1922年にイギリスに買い戻されたことでイギリス中で再度注目を浴びます。
このことからベリー・ブロス・アンド・ラッド社は自社のブレンデッドウイスキーをカティサークの名を付けて販売されました。

■カティサークの製法とは

カティサークは既述の通り、複数の蒸溜所で作られたモルト原酒とグレーン原酒を配合して作られているブレンデッドウイスキーです。
メインとなるグレンロセス蒸溜所では、10基のポットスチルが設けられ、それはウイスキー界でも大規模ということでも知られています。
グレンロセス蒸溜所はシングルモルトではなく原酒の95％がブレンデッド用に提供されているのが特徴です。
また、カティサークはマッカラン、ブナハーブン、グレングラッサ、アイランズのハイランドパークなどを使用しており、どれをとっても高級な原酒を用いておりピートが抑えられて華やかな風味のものを中心に厳選されてブレンドされています。
カティサークが発売された当時は、カラメルで色濃く着色されており、香りもスモーキーさが際立つウイスキーが主流でしたが、カティサークは一般的なウイスキーの真逆とも言えるライトで飲みやすく、色もあえて無着色というウイスキーとして世に放たれました。
実際に軽い口当たりが特徴的なブランデースコッチウイスキーであり、ライトでスムーズな口当たりに、甘い香りがほんのり漂ってクセがほとんどないこともあり、ウイスキー初心者にもおすすめのブランドとなっています。

■カティサーク18年

カティサーク18年は、酒齢18年以上のモルト・グレーン原酒をブレンドして作られた逸品であり、長期熟成ならではの円熟味や深みを堪能できる一本です。
レギュラーや12年と比較すると、シェリー樽由来の風味が前面に押し出されてきたような濃厚な味わいです。
シトラスやライム、洋ナシ、青いリンゴなどの酸味は控えめで、レーズン、ドライブラム、ベリー、煮出したリンゴなどのようなフルーティーな味わいの奥にスパイシーさも感じます。
余韻は深いオーク香りとベリーが残り、カカオのような風味も口の中に残ります。
使用されている原酒はマッカラン、グレンロセスなどのスペイサイド地方のモルトを中心として、ハイランドパークなどオークニー諸島のモルトもブレンドされています。
すでに終売となっているボトルですので大変希少価値の高いボトルです。