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アードベッグの長期熟成された希少なモルトが楽しめる

■長期熟成の希少品
アードベッグ アリーナムビーストは限りある樽の中から1990年に蒸留されて、20年以上にわたり長期熟成された貴重な原酒だけを用いたウイスキーです。
パンチのあるアードベッグのシングルモルトの中でも、長期熟成ならではの柔らかで円やかな味わいが楽しめると注目された、入手困難な長熟モルトとなっています。
なお、名称にあるアリーナムビーストとはアードベッグ蒸留所とウーガダール湖の間にあるもう1つの湖の名前で、ゲール語では野獣の潜む場所という意味の湖だとのことです。

■ワイルド感も楽しめる長期熟成モルト
アードベッグ アリーナムビーストは野獣の潜む場所という名を持つ湖の名前を冠したということは、野獣のようなワイルドさを楽しむこともできるのでしょうか。
長期熟成による円やかさや柔らかさが現れるであろうところから、気になるところです。
アードベッグ アリーナムビーストは高級で品質に優れたアイラモルトに現れるクリーミーさの中にも、アードベッグ独特のスモーキーさも感じられる複雑さも楽しめます。
バランスに優れながらも複雑さやスパイシーさも感じられる点が、野獣的ともいえるかもしれません。

■アードベッグ蒸留所の実績
アードベッグ蒸留所は1815年に設立された歴史を持つ蒸留所で、アイラモルトの中でも最もピーティーでスモーキーさを持つアイラモルトを造るとして世界的に名を馳せています。
単にビーティ―であるだけでなく、モルトの風味も豊かでデリケートで複雑な味わいを持つ点が魅力で、究極のアイラモルトと称されることもあるほどです。
こうした複雑さやデリケートな香味などが宿るのは、アードベッグ蒸留所の蒸留器はアイラ島で唯一ピューリファイアーという精留器が取り付けられているからかもしれません。
この精留器の作用で、フルーティーで花のように甘く、複雑な風味が生み出されていると考えられています。
アードベッグのシングルモルトは最もデリケートで複雑な味わいを宿した際高品質のアイラモルトとして世界で高い評価を受け、国際的なウイスキーのアワードであるウイスキー・バイブル2008年版では、ワールド・ウイスキー・オブ・ザ・イヤーとスコッチ・シングルモルト・ウイスキー・オブ・ザ・イヤーのダブル受賞を果たしました。

■アードベッグ アリーナムビーストの気になる味わい
アードベッグ アリーナムビーストはファーストインプレッションは長期熟成ならではのソフトな優しさを感じられますが、次第にバーボンの空樽で熟成したことによる香ばしさや柔らかなヒースのスモーキーさと甘いピートの香りがしてきます。
グラスに注いだ印象は麦わら色に似た黄金色で、しとやかに輝きを放っています。
海の岬に面するアードベッグ蒸留所特有の潮の香りやクリーミーなバニラアイスのような甘やかさも加わり、粘り気のあるファッジやオイルのようなまとわるつく感覚も楽しめることでしょう。
フェンネルや松の実、ライムやラベンダーなどのハーブのような香りも楽しめます。
加水するとヒースのスモーキーさが際立つかもしれません。
ピートオイルも早期に現れますが、フルーツサラダのようなフルーティーな芳香が強烈に漂ってくるので水割りもおすすめです。
甘酸っぱいキウイやイチゴ、ブラックベリーやプラムなどの夏の完熟フルーツやレーズンチョコレートのような甘やかで口が満たされ、最後は柔かなヒースのスモーキーさや甘いピートの香りで余韻が楽しめます。
ピートと海草を燻したようなスモーキーな味わいはまさしくアードベッグのシングルモルトならではで、クリスピーなスモーク・ベーコンやメープルシロップが合わさったオイリーでスパイシーな味わいが口の中に広がります。
個性的で複雑な味わいが楽しめるのもアードベッグのシングルモルトを長期熟成させたレアものだからにほかなりません。
普段のアードベッグも美味ですが、なかなかお目にかかれない長期熟成ものもぜひ試してみたいものです。