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アードベッグ蒸留所ショップ限定品ウイスキー

■限定品として特別に販売された1本
「アードベッグ キルダルトン2014」は、2014年にアードベッグ蒸留所で製造・販売された特別限定ボトルのスコッチウイスキーです。
麦の甘さをはじめ、レモンバームやグレープフルーツ、ヨードにクロームなどの甘い香りが漂います。
主に柑橘系のフレッシュな味わいと、バタークリームなどのコクや深いピート感が、麦の落ち着いた美味しさを引き出しているのが特徴です。
やや若さを感じさせる仕上がりとなっていますが、スパイスの刺激がほどよく効いており、クリアな口当たりも人気となっています。

■往年のウイスキーファンに愛されたキンダルトン
アードベッグ蒸留所にあるショップで売られている「アードベッグキンダルトン」の名前を聞いて、1980年に試験的に造られた、ノンピートのアードベッグキンダルトンを思い浮かべる人もいることでしょう。
このウイスキーを知っている人は、かなりのキンダルトンファンに違いないと思われます。
アードペッグ蒸留所限定の「アードベッグキルダルトン2014」は、2014年頃からショップで販売されていますが、2004年頃にも同じくキンダルトンのウイスキーが販売されていました。
このキンダルトンこそが1980年に製造されたウイスキーで、長期間の蒸留を経たかなりの超熟ものとして人気を博したのです。
「アードベッグ キルダルトン2014」は、熟成期間が約10年から15年のため多少の若さも感じますが、ピートの風味やヨード感が比較的穏やかな仕上がりで、綺麗なウイスキーという印象を与えてくれます。
樽構成は、バーボン樽やリフィルのシェリー樽などがバッティングして使われており、さらに加水もされているため、荒々しさのないオイリーな口当たりのウイスキーです。
この限定ボトルは往年のキンダルトンファンにとっては、当時とは異なる味わいとなっていますが、ピートと魚介系のニュアンスが絶妙に混ざり合った美味しさは、まさに新時代のキンダルトンとして愛されています。

■「小さい岬」に建つ蒸留所
アードベッグとは、ケール語で「小さい岬」という意味で、実際にアードベッグ蒸留所もそんな小さな岬に建っており、それがそのまま地名の名称になっています。
日本国内では、やはりニッカやサントリーのウイスキーが馴染み深いものですが、アードベッグファンもウイスキーマニアとして有名です。
そのアードベッグファンなら、必ず知っていると言われるマスコット犬がいるのですが、実在の犬なのか疑問を持つ人も多くいます。
この子は「ショーティー」という名前で、蒸留所近くで飼われている実在のジャックラッセルテリアです。
蒸留所近くにいるため、いつでも会えるわけではないのですが、たまにひょこっと顔を出すので、訪れた客の間ではショーティーに会えると幸運に恵まれるとして喜ばれています。
パッケージやグッズに多用され、愛されているのは、そんなショーティーの愛らしさゆえでしょう。
他にもアードベッグと言えば、インパクトのあるロゴが大変良く知られています。
そのデザインの由来は、蒸留所近くにあった教会の存在があり、それによって特徴のあるロゴが生み出されました。
「ノットワーク」と呼ばれるロゴを囲っている鎖の紋様だけが、蒸留所近くにあった今はなき教会跡に今も残っています。
そこに残る「キルダルトン クロス」こそが、アードベッグのロゴのモチーフになっているのです。
そのロゴには、アードベッグがずっと門戸を開いていられるようにとの思いが込められています。
なぜなら、鎖が絡み合い連なる紋様は、永遠を意味する象徴であるからなのです。

■アードベッグ特有の甘さの秘密
アードベッグのウイスキーは、ウイスキー本来のスモーキーなピート感をしっかり持ちながらも、フルーティーな花のような甘い味わいも楽しむことができます。
この大変よく整ったバランスが、アードベッグのウイスキーが高い評価を受けている所以です。
甘くフルーティーな花を思わせる味わいを生み出している秘密は、アイラ島のアードベッグ蒸留所の中にある蒸留器に、ただ一つだけとりつけられている精留器の存在があります。
「ピューリファイアー」と呼ばれるその精留器でおこなわれる過程により、アードベッグオリジナルの甘い味わいが生まれるのです。
ピート感の強いウイスキーの中で、優しい甘さと華やかな香りを放つアードベッグが造るスコッチウイスキーは、世界中の人々の間で親しまれています。