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カリラ19年1977リミテッドエディション・ブラックアダーにまつわる歴史

■独自にボトリングされたカリラ19年1977リミテッドエディション・ブラックアダー

カリラ19年1977リミテッドエディション・ブラックアダーは、カリラ蒸溜所で造られたモルトを、「ブラックアダー・インターナショナル」というボトラーが独自にボトリングしたものです。
カリラ蒸溜所は、19世紀に誕生した歴史ある蒸溜所です。
一方のブラックアダーも、独自の哲学のもと、ウイスキーをボトリングするという強いこだわりを持つボトラーとして知られています。
ウイスキー業界ではどちらも知名度が高く、両者の特長が詰まったカリラ19年1977リミテッドエディション・ブラックアダーは、とても興味深い銘柄といえます。
ここでは、カリラ19年1977リミテッドエディション・ブラックアダーについて、カリラ蒸溜所とブラックアダーの歴史を振り返りながらご紹介します。

■アイラ島に誕生したカリラ蒸溜所の歴史

アイラ島は、「アイラモルト」というウイスキーがあるように、スコッチウイスキーの産地としてよく知られています。
そのアイラ島にあるのがカリラ蒸溜所です。
カリラ蒸溜所は1864年にヘクター・ヘンダーソンによって建設され、以来シングルモルトを造り続けています。
カリラ蒸溜所は1863年にバロック・レイド社に買収されますが、この頃からスコッチウイスキーメーカーとしての知名度を上げていきます。
買収や世界大戦勃発による操業停止など、長い歴史の中で時代に翻弄されることもありましたが、それらを乗り越え、アイラ島でも指折りの蒸溜所としての確固たる地位を築きました。
現在カリラ蒸溜所はディアジオ社の傘下に入り、ウイスキーの製造を続けています。
アイラ島には8つの有名な蒸溜所があり、アイラモルトの人気を支えています。
アイラモルトはピート感が強めのウイスキーと知られていますが、カリラ蒸溜所のモルトは、ピート感がかすかに残る、フルーティーな味わいに特徴があります。

■ブラックアダーの歴史

ブラックラダーは、ウイスキー業界の最前線で長年活躍してきた、ロビン・トゥチェック氏が1995年に設立したボトラー「ブラックアダー・インターナショナル社」の銘柄の一つです。
トゥチェック氏は1980年代にウイスキー業界でキャリアをスタートさせると、1985年にはマスター・オブ・モルト社を創業します。
マスター・オブ・モルト社は、ハードリカー販売で頭角を現わし、「アイコン・オブ・ウイスキー」コンテストでは、「ワールド・ベスト・オンライン・ウイスキー・リテーラー」を連続受賞するなど、その実力が高く評価されています。
その後『ザ・モルト・ウイスキー・ファイル』を刊行したトゥチェック氏は、息子マイケルと娘ハンナとともに、ブラックアダー・インターナショナル社を立ち上げます。
「ありのままのウイスキー」という哲学のもと誕生したウイスキーは、全世界のウイスキーファンから熱狂的に受け入れられました。
トゥチェック氏は「シングルカスク・無着色・無冷却ろ過」という条件を頑なに守り、ウイスキーを製造しています。
ブラックアダー・インターナショナル社は、ブラックアダーを主力に、「クライスデール・オリジナル」「リバーストーン」「スモーキング・アイラ」などさまざまな銘柄を世に送り出していますが、人気の秘密は、徹底したこだわりから来ているのではないでしょうか。
ブラックアダー・インターナショナル社は英国をはじめ日本、米国、カナダ、マレーシア、ニュージーランドなど世界各国に販路を広げ、世界的規模でウイスキー産業の発展に大きく貢献する企業に成長しました。

■カリラ19年1977リミテッドエディション・ブラックアダーの誕生と特長

カリラ19年1977リミテッドエディション・ブラックアダーは、ブラックアダー・インターナショナル社によってボトリングされた、70年代のカリラです。
アルコール度数は60％と高めですが、アルコールのきつさは感じられず、ピートの土っぽさと、タールやミネラルが混ざり合ったような香りに特徴があります。
味わいは柔らかく、バニラや薄めたシロップのような甘さに、カリラにしてはやや強めのピート感、そして潮風のような味わいが、口の中で溶け合います。

■まろやかな旨みを楽しめる

カリラ蒸溜所が持つウイスキーの風味とブラックアダー・インターナショナル社のセンスが感じられるカリラ19年1977リミテッドエディション・ブラックアダー。
まろやかで旨味の詰まったカリラをぜひ堪能してください。