シャンパンとスパークリングワインについて知っていますか
お酒に詳しくない日本人の多くはシャンパンというお酒があり、ワインとは別の種類の飲み物と思っている方がほとんどです。
一方で、スパークリングワインが好きな方がシャンパンを飲むと確かに味わいは違うけれど、明確に何が違うのか迷う方もいます。
また、飲んだことがなくグラスに注がれた見た目だけ見ると、両者の違いが分からないという方も少なくありません。
結論からいえば、シャンパンはスパークリングワインの1つであり、フランスのシャンパーニュ地方で一定の条件を満たして作られたスパークリングワインだけが名乗れる名称です。
分かりやすく例えるなら、同じ和牛でも生産地が限定され、一定の条件をクリアした牛だけが松坂牛や神戸牛などのブランドを名乗れるのと同じようなイメージです。
スパークリングワインの醸造法
スパークリングワインはなぜシュワシュワと発泡しているのかというと、普通の赤ワインや白ワインとは異なり、二酸化炭素の含有割合が高いためです。
炭酸を含ませるための独特の製法で醸造されていて、大きく3つの方式があります。
1つはシャルマ方式では密閉したタンクの中で発酵させ、炭酸ガスが抜けないように濾過機を通して瓶に詰めるスタイルで、2つ目は醸造したワインに人工的に炭酸ガスを含ませる炭酸ガス注入方式という簡単なスタイルです。
そして3つ目に紹介するのがシャンパン方式で、瓶の中で酵母の二次発酵を行うことで炭酸を生み出す方法で、初めに紹介した2つの方式に比べて、きめ細やかな泡立ちが生み出されます。
シャンパンたる条件
さて、スパークリングワインの中でもシャンパンと名乗ることができるための条件ですが、フランスのシャンパーニュ地方で生産されることを基本条件として、生産地だけでなく幾つかの条件をクリアしなくてはなりません。
特定地域で育った特定品種の葡萄のみを使用し、シャンパン方式で製造すること、そのうえで瓶内二次発酵を行った上で15ヶ月以上熟成すること、アルコール度数が11%以上であることです。
例えば、シャンパーニュ地方で生産されたスパークリングワインでも、炭酸ガス注入方式によった場合はシャンパンとは名乗れないことになります。