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酸味と甘味が優しさを生み出したフルーツキャンディのような味わいのシングルモルト


■優しい味わいはウイスキー初心者にもおすすめ

「リキッドライブラリー インペリアル 16年」は日本市場で今最も注目されているといっても大げさではない、ドイツのボトラー「ザ・ウイスキー・エージェンシー（略してTWA）」が手掛けたシングルモルトウイスキーです。
ザ・ウイスキー・エージェンシーはスコットランドの良質な樽のみを慎重にテイスティングしてから厳選購入する手法を採っており、その後丁寧にボトリングしてリリースしています。
「リキッドライブラリーシリーズ」よりリリースされた「リキッドライブラリー インペリアル 16年」は、スペイサイド産のシングルモルトをバーボンバレルカスクで1995年に貯蔵したものです。
そして16年間熟成させて、2011年にボトリングされた大変レアなモルトウイスキーに仕上がりました。
ボディは優しく、フルーツキャンディを思わせる酸味と甘味が溶け合ったおいしさが特徴です。
一口含めば口の中いっぱいにフルーティな甘味が広がり、フィニッシュまで爽やかな余韻を残していきます。
ピート香もそれほど強くないため、ウイスキー初心者にもおすすめできる逸品です。

■ザ・ウイスキー・エージェンシーが掲げるプロジェクト

ドイツに彗星のごとく現れたボトラーのザ・ウイスキー・エージェンシーは、これまでのボトラーとは一線を画しています。
ヨーロッパ各地に独自のネットワークを構築しているザ・ウイスキー・エージェンシーは、スコットランドの良質なウイスキーをカスク（樽）ごと大量購入するという方法を採っています。
そして購入した樽を大量保有し、将来にわたって永続的に安定してリリースし続けていくことが、ザ・ウイスキー・エージェンシーの掲げる壮大なプロジェクトなのです。
毎年春のドイツ・リンブルグで開催される「リンブルグ・ウイスキーフェア」の運営に携わったメンバーが立ち上げたブランドがザ・ウイスキー・エージェンシーで、設立前にはヨーロッパ中に大量購入できるネットワークが構築されていました。
そのネットワークを駆使して良質の樽のみをサンプリングし、一つひとつテイスティングしながら良質の樽のみを厳選していきます。
中にはすでに廃止された蒸溜所の貴重な原酒も含まれていることから、ザ・ウイスキー・エージェンシーが手掛けるリキッドライブラリーシリーズは大変な人気を博しています。
これからもさらなる成長を続けていくに違いないザ・ウイスキー・エージェンシーの、今後の活躍に目が離せません。

■ウイスキーの聖地・スぺイサイド

スぺイサイド産のシングルモルトを使用している「リキッドライブラリー インペリアル 16年」ですが、スぺイサイドとはスコットランドで造られているスコッチ・ウイスキーの産地の一つを指しています。
スコットランドにはウイスキーの産地が6つあり、ほかの5つはハイランドとアイラ、アイランズにローランド、そしてキャンベルタウンです。
この中でも特にスぺイサイドには蒸溜所が多く、50以上もの蒸溜所がひしめいていることから「ウイスキーの聖地」とも呼ばれています。
それぞれの産地によって出来上がるウイスキーの味わいは異なり、ハイランドは良質な銘酒が多数揃うエリアです。
アイラは強烈なヨード臭とスモーキーなピート香が特徴で、病みつきになるか大嫌いになるかの両極端なモルトウイスキーとして知られています。
アイランズは島ごとにウイスキーの個性が際立っているのが特徴で、ローランドはクセがなくライトな味わいが人気です。
そしてキャンベルタウンのモルトウイスキーは少々塩気のある味わいで、この塩辛さがおいしさの秘密でもあります。
スぺイサイドはといえば、華やかな香りと風味のバランスが良い点が魅力となっています。
スぺイサイドには多くの有名な蒸溜所があり、エルギン地区にあるロングモーン蒸溜所は若き日にニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝が修業した蒸溜所です。
世界的にも人気の高いマッカラン蒸溜所はスぺイ川中流・下流域にあり、スコッチを代表する人気銘柄を多数輩出しています。