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ラベルが印象的なカリラ 29年 G&M センテナリーリザーヴ 1966

■フロアモルティングを採用していた頃のカリラの味わいが楽しめる逸品

「カリラ 29年 G&M センテナリーリザーヴ 1966」は、インディペンデントボトラーズ（独立瓶詰業者）の先駆け的存在ともいえる「ゴードン＆マクファイル社（G&M社）」の創立100周年を記念してボトリングされたウイスキーです。
「カリラ 29年 G&M センテナリーリザーヴ 1966」の蒸溜年は1966年で、1995年にゴードン＆マクファイル社にて瓶詰めされました。
アルコール度数は40%、熟成に使用した樽はアモンティリャード・シェリーカスクです。
ゴードン＆マクファイル社の創立100周年を記念したボトルは「カリラ 29年 G&M センテナリーリザーヴ 1966」以外にもモートラックやハイランドパーク、ベンリネスにバルブレアなどがあります。
その中でもこのカリラは1972～1974年に、カリラ蒸溜所が大規模改装を行う前に蒸溜された貴重な原酒を使用しました。
しかもその頃のカリラはまだフロアモルティングを採用していた時代で、当時に仕込まれた原酒をボトリングした「カリラ 29年 G&M センテナリーリザーヴ 1966」は今のカリラとは一味違った個性を楽しむことができます。
ボトリングされた液体は濃く深い赤茶色をしており、やや粘性を感じさせる濃厚な香りが華やかに広がります。
1960年代のカリラは現在のクリアな口当たりとは異なり、なめらかで弾力感のある粘性を帯びた口当たりになっているのが特徴です。
またカリラならではの強いピーティー感よりも、ゴードン＆マクファイル社らしいカラメル系オールドシェリーの濃厚感を強く感じさせます。
エレガントな風味と柔らかいベリー系の酸味を伴う風味が溶け合い、塩気を帯びたキレのある余韻が長く続くところも魅力です。

■インディペンデントボトラーズのパイオニア

1895年に創業したゴードン＆マクファイル社は、インディペンデントボトラーズ（独立瓶詰業者）の中ではパイオニアとも言うべき老舗のボトラーです。
スコットランドには1842年に創業したウイリアム・ケイデンヘッド社がありますが、ゴードン＆マクファイル社とウイリアム・ケイデンヘッド社はスコットランドでボトリングを開始した先駆者と言っても過言ではありません。
その後1980年代にはサイミントン兄弟がスコットランド・エジンバラにてシグナトリー社を立ち上げ、1989年にはキングスバリー社がシングルモルトのボトリングを開始しました。
どちらのインディペンデントボトラーズもゴードン＆マクファイル社とウイリアム・ケイデンヘッド社の歴史と伝統に比べれば、まだまだ若いボトラーです。
特に「カリラ 29年 G&M センテナリーリザーヴ 1966」を手掛けたゴードン＆マクファイル社は、カリラ蒸溜所だけでなくスコットランドの名だたる蒸溜所と密接な関係性を築いてきました。
その中にはロングモーン蒸溜所や初めての政府公認第1号蒸溜所となったグレンリベット蒸溜所、マッカラン蒸溜所などのスコッチ・ウイスキーを語る上で外すことのできない蒸溜所ばかりです。
まさに老舗のパイオニアにしか生産できないボトラーならではの魅力が詰まったシングルモルト・ウイスキーを、今日も伝統を守りながらウイスキー愛飲家に向けて送り出しています。

■シンプルなボトルとラベルが歴史を物語る

「カリラ 29年 G&M センテナリーリザーヴ 1966」の魅力は、濃厚な口当たりとしっとりとしたスモーキーな香りだけではありません。
カリラ蒸溜所の歴史とゴードン＆マクファイル社の歴史にふさわしい、シンプルながらも落ち着きのあるデザインのラベルも印象的です。
中でもボトルの裏には創業当時のゴードン＆マクファイル社や創業者、ウイスキーの生産に関わった人々の写真がラベルになっており、古き良きスコットランドの風情を醸し出しています。
もともとは高級デリカテッセンとしてその歴史がスタートしたゴードン＆マクファイル社ですが、「カリラ 29年 G&M センテナリーリザーヴ 1966」のラベルからは往時の姿が偲ばれます。