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ビターとスイートな風味が魅力のイチローズモルトのカード シックス・オブ・ハーツ

■空き瓶でさえも人気のイチローズモルトカードシリーズ

1991年に羽生蒸溜所で蒸溜されたモルトで造られた「イチローズモルト カード シックス・オブ・ハーツ」は、2012年にボトリングされたアルコール度数57.9度のウイスキーです。
ファーストカスクにホグスヘッド樽、セカンドカスクにはアメリカンオークパンチョンを使用しています。
ほかのイチローズモルトカードシリーズと同様に、加水を一切行わないカスクストレングスとなっており、冷却濾過なしのノンチルフィルター、ノンカラー（無着色）という点も一緒です。
「イチローズモルト カード シックス・オブ・ハーツ」は焙煎したコーヒー豆の苦みに、チョコレートを思わせるかすかな甘みが感じられる仕上がりで、ビターさの中にスイーティーな風味のバランスが取れた仕上がりとなっています。
ベンチャーウイスキーが手掛ける「イチローズモルトカードシリーズ」は香りや味のどれをとっても、嗜好品として申し分ありません。
飲んで楽しむだけでなく、さまざまな絵柄のトランプのカードをラベルに使用している点も人気を集める理由です。
そのため空き瓶であってもコレクターズアイテムとして相応の価値があり、空のボトルでも買取してもらえるほど人気があります。
またイチローズモルト・カードシリーズの中には、ボトリング数が大変少ないことから希少性の高い商品も多数存在します。
そのような銘柄は入手が大変困難とあって、イチローズモルト好きはボトルに残った香りを楽しむ方もいるほどです。
そのため空き瓶をお持ちの方はボトルを洗わない状態で買取に出されると、査定価値が上がる可能性を秘めています。

■設立者の名を冠したウイスキー

イチローズモルトという名前を聞いて、不思議な名前だと感じた人も多いのではないでしょうか。
このイチローとは株式会社ベンチャーウイスキーの設立者・肥土伊知郎氏の名前で、イチローズモルトは文字通りベンチャーウイスキーの社長の名を冠したウイスキーとなっています。
株式会社ベンチャーウイスキーの本社所在地は埼玉県秩父市みどりが丘で、設立されたのは2004年9月のことでした。
市場には上場していない未上場の株式会社で、2005年時点での資本金額は4,100万円となっています。
従業員数が多い企業ではなく、2018年6月時点では21名の従業員を抱えているというのが株式会社ベンチャーウイスキーの概要です。
事業内容は「イチローズモルトの製造・販売」となっており、イチローズモルトはまさに株式会社ベンチャーウイスキーが誇る最高のブランドです。
肥土伊知郎氏は東亜酒造の創業者の孫にあたり、実家は江戸時代から続いた老舗の酒蔵でした。
しかし経営難から東亜酒造は売却され、肥土伊知郎氏が東亜酒造が所有していた羽生蒸溜所のモルトを使ってウイスキーを造る会社を興したのが今日の株式会社ベンチャーウイスキーです。

■イチローズモルトのカードシリーズでも特に入手が難しい商品

「イチローズモルト カード シックス・オブ・ハーツ」をはじめ、イチローズモルト・カードシリーズはどれもボトリング数が大変少ないのが特徴です。
そのため手に入れるのが難しくなるのは必然的で、「ワールド・ウイスキー・アワード（WWA）」で数々のイチローズモルトが受賞の栄誉に輝いてからはますます困難となってきました。
イチローズモルト・カードシリーズは商品によって200本台から600本台までボトリング数が異なっており、中でもボトリング数が少ない銘柄となっているのが「イチローズモルト カード ナイン・オブ・ダイアモンズ」の248本です。
そしてさらに少ないのが「イチローズモルト1988ダイアキング」で、ボトリング数はたったの124本しかありません。
また「イチローズモルト1990ハートクイーン」も125本の数量限定品だったことから、マニア垂涎の銘柄となっています。
どちらもすでに完売している商品のため、どこかで見かけることができれば大変な幸運といえるでしょう。