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創業者から受け継いだレシピと技術から生み出された「グランツ トリプルウッド（旧グランツ ファミリーリザーブ）」


■4つの蒸溜所によるモルト原酒がヴァッティングされた「グランツ トリプルウッド」

「グランツ トリプルウッド」は世界有数の販売量を誇るブレンデッドウィスキーです。
絹のように滑らかで上質な口当たりのオリジナルレシピは今から130年ほど前に蒸溜所の創業者が考案したものと変わりません。
「グランツ トリプルウッド」には世界で最も飲まれているシングルモルトのグレンフィディックのモルト原酒を中心に、バルヴェニー、キニンヴィ、アイルサベイといった4つの蒸溜所によるモルトをキーモルトとしてヴァッティングされています。
創業者から受け継いだレシピと技術を継承した現代の優秀なブレンダーによって、芸術的な香りと伝統的な味わいが堪能できます。
甘いモルトの中に少々辛みのあるグレーンの苦味、ほのかなピートの香りが複雑に絡み合いながらもドライなオーク樽やグレンフィディックだからこその、4つの蒸溜所によるモルト原酒の特性が全てが調和した完璧な香りと味わいが楽しめます。
グレンフィディックのファンをはじめ、多くのウィスキーファンをとりこにする香りと味わいです。
香りは熟した果実の甘い香りやドライレーズンなどの成熟した芳醇な甘味に、キャラメルやチョコレートなどのビターな香ばしさ、ほど良いオーク香が感じられます。
味わいはグレーンからくる軽やかでドライな口当たりに加えて、ほのかなピート香が楽しめます。
フィニッシュに至っても優れたブレンドによる全てが調和した香りが楽しめ、甘く長く心地良い余韻が続くのです。
最後まで完璧性を楽しめる、ブレンデッドウィスキーの雄といえるでしょう。

■ウィリアム・グラントによって創設されたグランツの歴史

グランツはウィリアム・グラント＆サンズ社の一つに当たります。
ウィリアム・グラント＆サンズ社は1887年にウィリアム・グラントによって創設されたグレンフィディック蒸溜所を企業化した組織です。
1887年の創業以来、子から孫、ひ孫へと現在に至るまで受け継がれながら、家族経営を続ける数少ない独立系の蒸溜所となっています。
グランツの製造元に当たるのも、現在はウィリアム・グラント＆サンズ社です。
グランツはもともとモルトウィスキーの蒸溜所でしたが、ウィスキーのブレンド会社に、製品を卸していました。
ですが、最大手のブレンド会社であり、グランツの最大の顧客であったパティソンズ社が1898年に倒産してしまい、グランツ自身も経営の危機に直面することになります。
そこで、経営危機を乗り越えるために自らブレンド事業に乗り出すことを決意し、ブレンデッドスコッチメーカーのグランツが誕生したのです。
親元となるウィリアム・グラント＆サンズ社では世界一のシングルモルト販売量を誇るスペイサイドのダフタウンにあるグレンフィディック蒸溜所だけではなく同じスペイサイドにバルヴェニーとキニンヴィ、ローランドにアイルサベイといった4つのシングルモルト蒸溜所に加え、グレーン蒸溜所としてガーヴァン、アイリッシュのタラモアも保有しています。
グランツ・ファミリー・リザーブは4つのシングルモルト蒸溜所の20～30種類のモルト原酒をもとに、1～3種類のグレーンがブレンドされて造られているものです。

■グランツとグレンフィディックの関連性

グランツのボトルはグレンフィディックの特徴といえる三角形のボトルをしており、ボトルを見るだけで共通性が見えてきます。
個性的な形状のボトルは1957年に導入されたものです。
グランツ・ファミリー・リザーブはグレンフィディックのモルトを中心にしたスペイサイド特有の華やかな香りとライトなスモーク感、切れ味の良い風味があり、根強いファンが多い人気のブレンデッドウィスキーです。
ブレンドのレシピは創業当時にウィリアム・グラントが考案したものとほぼ同様で、現在もグラスゴーのウィリアム・グラント＆サンズ社の本社の金庫に大切に保管されています。