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クラシックボトルに詰められた熟成度の高い「グランツ 18年 クラシック」

■「グランツ 18年 クラシック」とは

「グランツ 18年 クラシック」は18年以上熟成させたモルト原酒を伝統レシピに基づいてブレンドしたもので、ネオ・ビクトリア様式の美しいクラシックボトルに詰められています。
柔らかながらも豊かな蜂蜜とスパイスを感じる複雑で繊細な果実香と、甘い麦芽、ビスケットの香りが漂います。
フルボディでありながらビロードのような滑らかな舌触りで、甘い香辛料の味わい深い余韻が長く続くのが魅力的です。
バランスの取れたリッチでフルティな味わいと奥深さが楽しめます。

■グランツの位置付け

グランツは世界一のシングルモルトとして名高いグレンフィディックと同じ製造元である、ウィリアム・グラント＆サンズ社のブレンデッドウィスキーのブランドです。
ウィリアム・グラント＆サンズ社では傘下に複数の蒸溜所を所有しており、グランツではグレンフィディックをはじめとする4つの蒸溜所のモルト原酒と、ガーヴァン蒸溜所のグレーン原酒を、ウィリアム・グラント考案の伝統的なレシピをもとに、技術を磨き抜かれた歴代のブレンダーによってブレンドがなされています。

■家族経営ならではの長期的展望

ウィリアム・グラント＆サンズ社の起点となるのが、1887年のグレンフィディック蒸溜所の創業です。
創業者となるウィリアム・グラントは、スコッチウィスキーの名産地として数々の蒸溜所が林立するハイランドのスペイサイド地域の中でも、ウィスキー造りの最良条件が整ったダフタウンの町を選びました。
ウィスキー造りに欠かせない水を確保するために、ロビー・デューの泉を選び抜き、水源地を理想のウィスキー造りのために将来にわたって維持できるよう1,200エーカー（500万平米弱）もの水源地を買い上げたというから驚きです。
地域で最高の1杯を造りたいとの情熱のもと、たった1人の石工職人と共に蒸溜所の建設に着手しました。
それができたのは、彼の妻と7人の息子、2人の娘たちが手作業で石を積み上げてくれたからです。
1年がかりで蒸溜所が完成し、1887年のクリスマスの日に最初のスピリッツが流れ出しました。
家族が総出となって力を合わせた家族経営の伝統は、今もなお受け継がれています。
創業者のウィリアム・グラントから継承して2代目となったのは娘婿のチャールズ・ゴードン、3代目は孫に当たるグラント・ゴードン、4代目はひ孫のサンディー・グラント・ゴードン、そして、現在ではグレン・ゴードンがチェアマンを務めているのです。
シングルモルト世界一の販売量を誇り、世界屈指の出荷量を誇る蒸溜所でありながら、今もなお家族経営を続けていることこそ、世界一の座を譲らずに世界のウィスキーファンから愛され続ける秘訣かもしれません。
なぜなら、ウィスキー造りは長い時間を必要とします。
「グランツ 18年 クラシック」のように18年という熟成期間を経て、リリースされるウィスキーもざらです。
家族経営であれば、目先の利害に捉われず、長期的視点に立った経営ができ、12年、15年、18年はもとより、50年先まで将来を見越した計画を立てることができます。
多くの蒸溜所で年代物モルトの枯渇や不足が問題となっている中、熟成年別のブランドを維持しているのも、家族経営による長期的視点の賜物なのです。

■グランツのブレンドに使われるモルト原酒

グランツのブレンデッドウィスキーは、世界一のシングルモルトとして愛されるグレンフィディック蒸溜所をはじめ、水源と製麦、蒸溜作業の方法が異なるバルヴェニー蒸溜所など、それぞれ個性が異なるモルト原酒を厳選してブレンドされています。
バルヴェニー蒸溜所はグレンフィディック蒸溜所が創設されてから、5年後に、同じダフタウンの隣接した敷地に造られました。
やはり、ウィリアム・グラントはウィスキー造りに大切な水源の確保を行い、バルヴェニー蒸溜所ではコンバルヒルの泉の湧き水を使っています。