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世界で最も入手困難な幻のウイスキー

■ 外国人にも人気の能シリーズ
「軽井沢 能 13年 1977」は箱とボトルに能の面をデザインしており、日本文化の象徴として海外でも人気を集めています。
能シリーズは年代ごとにリリースされたため、コレクションしていた人も多い銘柄です。
しかし2012年に軽井沢蒸溜所が閉鎖されて以来造られることがなくなったため、わずかに残っている軽井沢 能 13年 1977を探し求めているコレクターが後を絶ちません。
軽井沢 能 13年 1977は世界的に有名な酒類品評会で金賞を受賞するなど、数々の栄誉にも輝いており、今や世界で最も手に入れにくいウイスキーとまでいわれています。
デザインにインパクトがあることから鑑賞用としても人気が高く、日本に興味のある外国人の中にも熱心なコレクターがいるほどです。
軽井沢蒸溜所は2000年にウイスキーの製造を終え、貯蔵されていたモルト原酒はすべて売りに出されました。
2012年に蒸溜所が廃止となり、すべての銘柄が終売となった今、改めて軽井沢 能 13年 1977の品質のよさや味わいが評価され、その希少性の高さも知られるようになりました。
その背景には若者のハイボール人気などで、一躍ウイスキーが注目を集めたという経緯があります。
これまでウイスキー愛飲家の間で本格派ウイスキーとして愛されていた軽井沢は、喉から手が出るほど欲しいという人が世界中にいるほどの逸品となっています。

■ 国産初のモルトウイスキーが輝いた栄誉
軽井沢が発売されたのは1976年のことで、当時国産初の100%モルトウイスキーとして話題を集めました。
軽井沢を醸造した軽井沢蒸溜所が設立されたのが1955年のことですから、発売までに20年以上の歳月を費やしたことになります。
発売当時の希望小売価格は15,000円という破格の値段で、販売当初から高級ウイスキーとしても有名でした。
その深い味わいとモルトウイスキー特有のピートの香り、シェリー樽から醸し出される爽やかな香りは、ウイスキー愛飲家たちを瞬く間に虜にしたといっても過言ではありません。
軽井沢の人気は徐々に広まっていき、やがて世界でも大きな称賛を受けるようになります。
イギリスで開催される酒類の品質を競うIWSC（インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティション）という競技会では、世界中からさまざまなお酒が出展されます。
軽井沢はウイスキー部門において、2001年に初めて金賞を受賞しました。
世界各地から選出された審査員がブラインド・テイスティングと化学的な分析で、金銀銅のそれぞれの栄誉にふさわしい銘柄を選考します。
軽井沢は2001年だけでなく2002年と2004年にも金賞に輝き、その希少価値の高さは受賞の実績と歴史が今も色褪せることなく現代に伝えています。

■ ウイスキーの正統派ともいうべき存在
近年ジャパニーズウイスキーが人気を集めている理由の一つとして、飲みやすいウイスキーが増えてきたということが挙げられます。
まろやかで軽い口当たりとピート臭を押さえた香りはウイスキー初心者にも飲みやすい仕上がりとなっているのが特徴です。
一方軽井沢といえば大麦をピート（泥炭）で焼いたときのスモーキーなフレーバーを前面に打ち出し、まさにこれこそがモルトウイスキーだといわんばかりの深い味わいとなっています。
重厚感あふれる力強くて奥深い味わいは、ウイスキー好きにとってはたまらない本格派ウイスキーといってもよいでしょう。
軽井沢を一口含めば、モルトウイスキーならではの濃厚な味わいが口の中いっぱいに広がります。
しっかりとした喉越しで、飲み干すごとに深区長い余韻を残していきます。
ハイボールや水割りにしてもおいしくいただけますが、ロックやストレートで味わうのが軽井沢の真骨頂です。
ウイスキーファンはもちろん、ウイスキーを飲んだことがないという人にも、ぜひとも味わっていただきたい正統派のモルトウイスキーです。