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伝統を守りながらも飛躍的な成長を遂げてきた「グレンフィディック 125周年記念ボトル」


■数量限定リリースの「グレンフィディック 125周年記念ボトル」

1887年にスコットランドで産声を上げ、1963年には世界初のシングルモルトをリリースし、世界的に揺るぎないスコッチモルトの地位を築いてきたグレンフィディックが125周年を記念して2012年に免税店限定で販売したプレミアムな一本です。
6代目モルトマスターであるブライアン・キンズマンが創業当時の味に近づけるべく、ピートを炊いた麦芽の原酒をヨーロピアン・オーク樽で熟成させるなど創意工夫が凝らされています。
創業時からの強いこだわりであるフルーティさに加えて、ピートの主張も際立つ逸品です。

■125年の歩み

創業者であるウィリアム・グラントが蒸溜所建設をスタートさせたのは1886年夏のことです。
ほかにはない最高のウィスキーを創りたいとの情熱を20年にもわたって思い続けてきた彼を7人の息子と2人の娘が後押ししました。
何と家族で手作業で石を1つずつ積み上げ、1年の歳月をかけて蒸溜所を造り上げたのです。
家族の汗水と愛情の結晶として、1887年にグレンフィディック蒸溜所の本格的な歴史が幕を開けました。
家族の愛で誕生した蒸溜所は、その後も代々家族経営を続け、こだわりを守り抜きながらも、創業者の想いを受け継ぐ継承者たちによって飛躍的な発展を遂げ続けています。
1920年代になると禁酒法の施行でスコットランドの蒸溜所も次々に姿を消していきました。
そうした中、1923年に蒸溜所を継承した創業者の孫に当たるグラント・ゴードンは、ほかの蒸溜所が減産を行う中で増産に踏み切り、禁酒法の規制解禁とともに一気に勢力を伸ばしていったのです。
そして、1961年には20世紀を代表するデザイナーであるハンス・スフレーヘルの手によって、グレンフィディックのシンボルとなる革新的で美しい三角形のボトルが生み出されます。
さらに創業者のひ孫に当たるサンディ・グラント・ゴードンが継承すると、それまでスコットランド密かに楽しまれていたシングルモルトを、ブレンデッドウィスキーの最大市場であったニューヨークでリリースするに至りました。
ニューヨーカーに受け入れられるために彼が考え出した独自のセールス術により、1963年のリリースを皮切りに、シングルモルトが世界へと認知され高い評価を得たのでした。
1987年には創業100周年を迎え、記念ボトルが制作されています。
1991年にはグレンフィディック初となる50年物の希少なウィスキーをリリースしました。
1930年代に熟成を始めた9つの樽をマリッジさせた珠玉の逸品です。
9つの樽を用いたのは、蒸溜所を築き上げた創業者の9人の子どもたちへの敬意を表しています。
2011年には創業者の孫であり、教育分野で業績を残したジャネット・シード・ロバーツが110歳の誕生日を迎えたことを記念し、ジャネット・シード・ロバーツ・リザーブと名付けられたウィスキーを世界でわずか1本の限定品として造り上げました。
1本はチャリティーとしてオークションに出品され、落札額の世界記録を塗り変えるに至ったのです。

■125年のときを経て受け継がれているもの

そして、翌年の2012年に、この125周年ボトルがリリースされることとなります。
創業当時の味わいを再現すべく、ピート麦芽で仕込んだ原酒をはじめ、バーボン樽やシェリー樽などさまざまな年代のものをマリッジさせてた限定品です。
レギュラー製品では味わえない、グレンフィディックの知られざる魅力が楽しめる逸品に仕上がっています。
グレンフィディックでは1887年創業時に使っていた湧き水を今でも変わらず使用し続けています。
創業者のウィリアム・グラントはグレンフィディックの味わいを将来にわたって守り続けていくためには、このロビー・デューの泉の軟らかい水が鍵を握ることを確信していました。
そのため、彼は多額の資金を投じて、周辺の土地を全てを買い取って、今も残る水源を確保したのでした。
世界が認めたシングルモルトスコッチへのこだわりが当時から息づいています。