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■5大シャトーの中でもっともコレクターが多いシャトー
ボルドーワインの第一級格付けを得たシャトー5つを5大シャトーと呼ぶことは、ワイン好きはもちろんのこと、少しはワインのことを知っているという人にも、おなじみなのではないでしょうか。
その中でもっともよく知られているのは、日本ではドラマや漫画にしばしば登場したことがある、シャトー・マルゴーでしょう。
ボルドーワインの女王とも呼ばれ、知名度も高いことから、もっともなじみがあるといえます。
ただ、ボルドーの5大シャトーの中で、世界中でもっともコレクターが多いシャトーはどれかといわれたら、一番最後に加わったシャトー・ムートン・ロートシルトではないかと思われます。
その理由は、これまでにたくさんのヴィンテージワインを世に送り出してきていることと、初めてボルドーワインを瓶詰めし、さらにそのワインボトルに著名な画家や彫刻家の作品を使ったラベルを、毎年変えて貼っていることが大きな影響を与えています。
実際、シャガールやピカソ、ウォーホルといった錚々たる顔ぶれが、シャトー・ムートン・ロートシルトのラベルを手掛けてきました。
日本人画家も二人選ばれていますので、まさに世界中からアーティストを探し、ラベルデザインを演出してきたといっていいでしょう。

■ラベルに注目が集まりだちだけれど
世界中にその名を知られる有名なワイン評論家であるロバート・パーカー氏は、ワインの評価を100点満点で行い、何点かという点数をつけるパーカー・ポイントなるものを考え出した人です。
100点満点で評価した上で、何点といわれると非常にわかりやすいことから、多くのワインにパーカー・ポイントが使われています。
このことを知っていると、ワイン初心者もワイン選びがラクになるのではないでしょうか。
そんなパーカー・ポイントで常に高得点を得てきたのが、ボルドーワインの5大シャトーの中でも、最後に加わったシャトー・ムートン・ロートシルトです。
シャトー・ムートン・ロートシルト1996年は、当たり年が多いシャトー・ムートン・ロートシルトの中でも特に上質なヴィンテージワインとされており、シャトー・ムートン・ロートシルトのワインが好きという人はもちろん、ボルドーワインファンとしても見逃せない逸品となっています。
とかくラベルに注目が集まりがちですが、抜群の品質と味わいからヴィンテージワインを連発し、さらにワインのラベルでも注目を集めるという、奇跡のシャトーの実力を、両方ともしっかりと味わいたいのが、シャトー・ムートン・ロートシルトのワインの楽しみと言えます。

■1996年のラベルはどのようなものなのか
まずはその味をしっかり味わいたいとはいうものの、シャトー・ムートン・ロートシルトといえば、何といってもワインラベルが話題になることから、ヴィンテージワインとなった1996年のラベルが気になるところです。
1996年は、中国人アーティストの古干（グー・ガン）氏によって描かれており、シャトー・ムートン・ロートシルトは毎年、新しいアーティストの発掘に一役買っていることから、今後の活躍が期待される芸術家として覚えておくのも、また一興と言えそうです。
1996年のシャトー・ムートン・ロートシルトのワインは、当たり年が多いボルドーワインの中でも、特に偉大な年と呼ばれるほど上質なブドウが獲れた年に作られたワインであることから、ファンにとってはまたもや逃すことのできない逸品となっています。
ボルドーならではの美しい深紅の色合いと、熟した果実の濃厚な香りを存分に味わうことができますが、濃厚な中に瑞々しさもあり、非常に奥深い味わいが楽しめるのがシャトー・ムートン・ロートシルト1996年の特徴です。
118年もの時を経て、第一級格付けへと執念の格上げを成し遂げたシャトーだけに、シャトー・ムートン・ロートシルトが送り出すワインは、毎年目が離せないワインといえるでしょう。