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■デザートのようなウイスキー

ジャックダニエル テネシーハニーはアメリカのテネシー州に蒸留所を構える世界的に人気のウイスキーブランドであるジャック・ダニエルをベースに蜂蜜の甘い香りと軽やかな風味を加えたハニーテイストのフレーバードウイスキーです。
香りは天然の蜂蜜や糖蜜、ローストナッツのような甘美で穏やかな癒しに包まれる香りが楽しめ、味わいは砂糖などとは異なる蜂蜜の上品な甘みに加えて、かすかにナッツのような香ばしさが感じられ、後味は芳醇で滑らかさのある蜂蜜の余韻を楽しむことができます。
アルコール度数は35%に抑えられており、他のジャックダニエルブランドのウイスキーに比べると少なくとも4%以上は低くなっているため、お酒があまり強くない方やウイスキーが初めてという女性にも飲みやすい仕上がりです。
蜂蜜やナッツを思わせる香りとテイストは少量をストレートやロックにしても飲みやすいですが、アイスクリームにかける場合や、チョコレートとのマリアージュを楽しむなどデザートとして楽しむことができます。

■ジャックダニエルの歴史を振り返る

ジャック・ダニエルは創業者の名前でもあり、役所が消失したことで正確な記録が残されておらず、生まれた年は定かではありませんが、1846年から1850年頃と言われています。
ジャックは当時、蒸留設備を所有していたダン・コール牧師のもとで働くようになりますが、聖職者になるか、蒸留所の仕事を続けるか悩んだ末、牧師から蒸溜所を購入します。
その前年には蒸留を仕事にすることを既に決めていたようで、ジャック・ダニエルだけが使うための鉄分を含まない水が湧き出る鍾乳洞がある300エーカー土地も購入していました。
その土地に蒸溜所を移転するとともに、1966年にアメリカでは第一号となる蒸溜所として政府に登録しました。
1985年にジャックダニエル・オールドNo.7のブランドが創設され、1887年前後には四角く正直者な自分になぞらえインスピレーションで選んだというジャックダニエルの代名詞でもあるスクエア・ボトルを導入しています。
1900年代に入ると、体調を崩したジャック・ダニエルは甥のレム・モトローに蒸溜所を譲渡し、1911年10月9日に永眠しています。
この年に今でも人気が高いジャックダニエル・ブラックラベルが導入されています。
1933年にレム・モトローによるテネシー州での禁酒法廃止運動を経て、蒸溜所は再稼働します。
その後は甥も含め、就任した歴代のマスターディステラー（蒸留責任者）が数年たらずで次々に亡くなり、1988年には6代目マスターディスティラーとして、リンチバーグ出身のジミー・ベッドフォードが就任しています。

■テネシーハニー誕生までの歴史

6代目マスターディスティラーの就任により、1988年には二度のチャコール・メローイングで造られるジャック ダニエルの蒸溜所初の新製品として、ジェントルマンジャックが発売されます。
1997年には、ジャック ダニエルの貯蔵庫のトップ階層から独自の味わいを持つ樽をマスターディスティラーが自ら選別して厳選した原酒を用い、ジャック ダニエル シングルバレルという新たなブランドも立ち上がりました。
2008年にはジミー・ベッドフォードが亡くなり、7代目マスターディスティラーとしてジェフ・アーネットが就任します。
2011年には新スクエア・ボトルが導入され、2013年にジャック ダニエルテネシーハニーが新登場しました。
つまり、テネシーハニーはジャックダニエルの歴史の中では最も新しい製品であり、まだ歴史は浅いですが、現代の若者や女性にも飲みやすく、ストレートやロックなどウイスキーとしての飲み方だけでなく、デザートとのマリアージュや、優雅な時間を楽しみたいときのデザート酒や、寝る前のリラックスを誘うお酒としても楽しめるようなテイストに仕上がっています。
他のシリーズとシーンや目的を使い分けながら、楽しめるウイスキーです。