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■ブレンダーの技が光るフルーティーなスコッチ
バランタイン マスターズは長期熟成モルト原酒に軽やかなグレーン原酒を絶妙なバランスでブレンドすることで、オレンジや梨のような甘くてフルーティーな香味と滑らかな口当たりが楽しめる、スコッチ初心者や女性でも飲みやすいスコッチウイスキーです。
バランタインを構成するキーモルト原酒のグレンバーギーによって、オレンジのようなシトラス系のフルーティな香りが宿り、さらにミルトンダフという原酒によって芳醇かつクリーミーな味わいが醸成されています。
上質なモルト原酒やグレーン原酒の存在はもちろんですが、ブレンダーの技術なくしてはなしえない香味と口当たりを楽しめます。
まさにブレンダーの技術の粋を集めた結晶ともいうべき、バランタインが誇るスコッチウイスキーの秀逸品とも称されています。
色合いは華やかさのある鮮やかな黄金色で、甘くクリーミーでフルーティーな香りの中にもかすかな香ばしさも感じられます。
味わいはオレンジや梨のような甘さを楽しめ、滑らかな甘みのある余韻が続くため、デザート酒などとしてもおすすめです。

■スコッチの世界ブランドであるバランタインの創業の歴史
バランタインの名称はブランドの創業者であり、ブレンデッド・スコッチの立役者とも呼ばれているジョージ・バランタインに由来しています。
貧しい家に育ったジョージは13歳から丁稚奉公に出て、奉公明けとなる19歳の時に小さな食料品店をオープンさせます。
1827年のことでしたが、この時代は新しい幕開けが訪れていた時代で、高い税金を逃れるために横行していたウイスキーの密造時代が終わり、正式な認可をうけた蒸溜所が続々と誕生し、モルトウイスキー造りがスコットランド産業の重要な位置を占めるまでに成長していきました。
この経済の流れに合わせてジョージの店でもウイスキーの取り扱い量を増やしていき、26年後となる1853年にはウイスキー商として確固たる地位を築き上げていました。

■ブレンダーとしての出発
そんな折に、ジョージの友人でもあるウイスキー商が、熟成期間が異なる数種類のモルトウイスキーを混ぜ合わせた新製品を開発してヒット商品となります。
幼い頃より好奇心旺盛でチャレンジャーであったジョージは、友人の試行錯誤の体験に魅せられ、ウイスキーのブレンディングへと傾倒していきます。
穏やかなグレーンウイスキーと個性豊かなモルトウイスキーをブレンドすることで新たなる味覚が生まれる可能性を目指し、ブレンディング技術を高めるための奮闘が始まりました。
ウイスキーに安酒を混ぜて販売しているような業者も少なくなかった時代に、高品質な原酒どうしを混ぜ合わせて、より洗練されたウイスキーを生み出すジョージ・バランタインのスコッチは瞬く間に人気を得て、評判を高めていきます。
ブレンデッド･ウイスキーのさらなる可能性を感じて、ジョージはスコットランド最大の都市であり、スコッチウイスキーの聖地でもあるグラスゴーへと60歳にして移住を決意し、ブレンディング技術をまさに芸術の域にまで昇華させていきました。
70歳になったジョージは、ウイスキーの世界では名の知れたブレンダーとしての地位を獲得しており、取引先もイギリスだけでなく、世界へと広がっていました。
その昔、スコットランドの地酒の1つにしか過ぎなかったモルトウイスキーが、彼の努力と向上心、開拓者スピリッツによって高められたブレンディング技術により、世界で愛される名酒へと成長していったのです。
そのため、彼のことをブレンデッド・スコッチの立役者と評価する人も少なくありません。
彼の死後もスコッチウイスキー造りの事業は成長を続け、1895年にはヴィクトリア女王によってバランタイン社が王室御用達としての栄誉を受けることになります。
大英帝国の元首である女王に認められたことで、その後の勢いはとどまらず、世界に名を知らしめるスコッチブランドとなっていきます。