お酒買取なら大阪のネオプライス

■記念すべき山崎誕生の翌年の蒸留
サントリーピュアモルトウイスキー山崎 シェリーウッド１９８５は1985年に蒸留されたモルト原酒をシェリー樽に詰めて、10年から15年の時を経て熟成した樽の中から厳選したものをヴァっティングして発売したものです。
サントリーピュアモルトウイスキー山崎 シェリーウッド１９８５が蒸留された1985年は、現在のサントリーの代表銘柄であり、世界的に称賛の声を与えられ続けているシングルモルト山崎が誕生した1984年の翌年にあたります。
山崎蒸留所が新製品の誕生と発売後の反響に沸き立ち、活気づいていた年に蒸留され、山崎蒸留所の歴史と縁の深いシェリー樽に詰められて熟成をされたものです。

■山崎蒸留所と縁の深いシェリーウッド
山崎蒸留所は1923年にウイスキー造りに適した名水と熟成に最適な霧深い環境がある京都の山崎後に、サントリー創業者の鳥井信治郎によって開設されました。
その翌年の1924年11月11日に初の蒸留が行われ、初めて樽に詰められた第一号樽がスパニッシュオーク製のシェリー樽だったことから、山﨑蒸留所にとってもシェリー樽は思い入れの深い樽の1つとなっています。
サントリーピュアモルトウイスキー山崎 シェリーウッド１９８５はシェリー樽のみで熟成されたモルト原酒をそのまま詰めたピュアモルトですが、1984年に新たに発売にこぎつけたシングルモルト山崎は山崎蒸留所で育まれる5種類の樽の原酒を、マスターブレンダーやチーフブレンダーが伝統の技術と繊細な感性のもとでヴァっティングして仕上げられています。
5種類の樽にはバニラやココナッツのような風合いが楽しめる北米産ホワイトオークのパンチョン樽や蜂蜜のような風合いが生まれるバーボンを熟成させたバーボンバレル樽をはじめ、日本でしか利用されておらず、サントリーのオリジナル採用ともいえる北海道産のオリエンタルな風合いを醸し出すミズナラ樽、甘さと酸味、そしてほろ苦さがほのかに感じられるビターチョコレートのようなスペイン産スパニッシュオークのシェリー樽などが使われています。
つまり、シェリー樽原酒は複雑で奥深い味わいと類まれな華やかな香りが特徴のシングルモルト山崎を構成する原酒の重要な要素の1つになっています。
サントリーピュアモルトウイスキー山崎 シェリーウッド１９８５では、そのうちの1つである自慢のシェリー樽原酒だけで造られています。
山崎蒸留所での蒸留がスタートした1924年から60年の1984年に、考案から2年以上の歳月を経て誕生した珠玉のシングルモルトである山崎を構成する重要なシェリー樽原酒となるべく、翌年に蒸留されているのですから、当時の思い入れや力の入れようも伝わってくる仕上がりとなっています。

■シングルモルト山崎誕生の歴史
山﨑蒸留所は1923年、日本の元号でいえば大正12年という古い昔に開設されていますが、1984年に至るまで蒸留所や地域の名称である「山崎」の名を冠したウイスキーブランドはありませんでした。
また、それまでに発売されたウイスキーはシングルモルトではなく、ブレンテッドウイスキーといって麦芽を発酵させて造るモルトを熟成樽などを変えて熟成された多彩なモルト原酒に、穀物から造られるグレーン原酒をヴァッティングしたタイプが主流でした。
シングルモルトはグレーン原酒は用いずに、モルト原酒のみで造られるウイスキーであり、モルト原酒の個性や風合いがダイレクトに感じられます。
ダイレクトに感じられるので通好みである一方、蒸留所の個性や造り手の技や心の持ちようまでも反映されてしまうというデリケートなウイスキーでもあります。
1980年代は高度成長期からバブルへの転換期で、日本は戦後の貧しさから大きく躍進してジャパンイズナンバーワンとして、経済的に世界に君臨する豊かな時代に突入していました。
その時期に次の時代を担うウイスキーは、個性豊かなシングルモルトであると二代目マスターブレンダーの佐治敬三の提案で、山﨑蒸留所の操業開始から60年の節目に発売されたのがシングルモルト山崎だったのです。