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シリアルナンバー付きのボウモア限定販売ウイスキー

■世界中で手に入れるのが難しい希少ボトル

「ボウモア 27年 1972」はアイラ島にあるボウモア蒸留所で1972年に蒸留し、27年間熟成させて1999年に限定発売されたウイスキーです。
海抜0mのところにあるボウモア蒸留所は目の前には海が広がり、ボウモア蒸留所の第一貯蔵庫は潮の香りで常に満たされ続ける環境となっています。
そんな第一貯蔵庫でカスクナンバー4864～4866の3つのカスクから特別にヴァッティングし、27年間貯蔵・熟成されたのが「ボウモア 27年 1972」です。
1999年の発売当時、ボトルのすべてに一つひとつシリアルナンバーが割り当てられた「ボウモア 27年 1972」は、全世界でたったの466本しか発売されない限定商品でした。
そのためボウモアファンはもちろん、アイラモルトウイスキー愛飲家の中にも入手できなかった人が多かった大変貴重なボトルとなっています。
アイラモルト特有のスモーキーさと芳醇に香り立つフローラルの香りが感じられるのが「ボウモア 27年 1972」の特徴です。
チョコレートのようなコクとハチミツのような甘さが溶け合った味わいに、ボウモアらしい柔らかな潮の香りが絶妙のハーモニーを醸し出した仕上がりとなっています。
気品と上品さを併せ持つウイスキーは「アイラモルトの女王」の名にふさわしく、ボウモアの魅力が思う存分味わえるまさに秀逸品です。

■見た人を驚かせるボウモア蒸留所の第一貯蔵庫

ボウモアはゲール語で「大きな岩礁」を意味し、波しぶきが打ち寄せる岩盤が広がる場所にボウモア蒸留所は建っています。
その岩盤を削り取って整地されたところにあるボウモア蒸留所の第一貯蔵庫（No.1 Vaults）には、数多くのカスク（樽）が静かな熟成の眠りについています。
ちなみにVaults＝ヴォルトとは地下貯蔵庫という意味で、第一貯蔵庫は半地下室のような造りになっているのが特徴です。
ボウモア蒸留所そのものが海抜0mのところにあるため、半地下の第一貯蔵庫内の床半分が海面に位置しています。
メキシコ湾流のおかげでスコットランドよりも比較的穏やかな気候となっているアイラ島ですが、10月以降は日増しに気候が厳しくなっていきます。
大西洋から吹き付ける風は勢いを増し、第一貯蔵庫の外壁を波しぶきが洗うことも少なくありません。
ましてや嵐が訪れたときには荒波が容赦なく外壁を打ち付け、貯蔵庫を見たほぼすべての人は貯蔵環境に驚きを隠せないほどです。
しかしそんな環境にありながらも、ボウモア蒸留所の第一貯蔵庫は240年もの間理想的な貯蔵環境を守り続けてきました。
ウイスキーを深い熟成に導くためには最適な湿潤が欠かせず、ボウモアの熟成中の原酒には海からの潮香が深く浸透していきます。
ボウモア蒸留所は世界最古の歴史と伝統同様に、その貯蔵庫においても世界一特殊な環境を持っているといっても過言ではありません。

■エリザベス2世女王とボウモア蒸留所

ボウモアのシングルモルトウイスキーは気品と優雅さを備え、それでいて力強さも感じさせることから「アイラモルトの女王」と讃えられています。
実際イギリス王室の女王ともゆかりがあり、1980年にはエリザベス2世女王がボウモア蒸留所を来訪されました。
アイラ島にある8つの蒸留所の中でエリザベス2世女王が訪問したことがあるのはボウモア蒸留所だけで、女王の目の前でニューメイクされたボウモアが樽詰めされました。
それから20年以上の時が流れ、樽詰めされたボウモアの樽が開いたのは2002年のことです。
2002年はエリザベス2世女王戴冠50周年の年で、戴冠50周年を祝う特別なボウモアとなる「BOWMORE THE QUEEN’S CASK」が誕生しました。
出来上がった本数は648本で、645本がイギリス王室へ献上されたといわれています。
残った3本の1本はボウモア蒸留所へ、もう1本はモリソン・ボウモア社の研究室で大切に保管されることになります。
そして最後の1本はオークションにかけられましたが、このオークションはチャリティーを目的としたもので、ボウモアの社会貢献への姿勢を如実に表す出来事でした。