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エレガントさやフルーティーさを兼ね備えたシャトー・シュヴァル・ブラン 2008

■評価が高いシャトー・シュヴァル・ブラン 2008

シャトー・シュヴァル・ブラン 2008は高級ボルドー・サンテミリオンで最高峰格付けを取得したとともに、プルミエ・グラン・クリュ・クラッセ第一特別級Aを獲得しました。
カベルネ・フランの割合が60%と高く、芳醇で活力に満ちたワインです。
審査員からは若いうちも優れた飲み心地を楽しめるうえ、そのイキイキとした風味は1世代の間は衰えないのではないかと大絶賛され、満点評価を得たのです。
ロバート・パーカー氏はシャトー・シュヴァル・ブランを満点の5つ星生産者に選出し、荘厳な落ち着きを感じさせるワインだと称賛しました。
派手なところもなければ、極端なところもないバランスに優れたワインと評価した一方で、まばゆいばかりのアロマととどまることを知らない長く続く余韻は非の打ち所がないと大絶賛を与えたのです。
そして、シャトー・シュヴァル・ブラン 2008に驚異の93点というパーカーポイントを与えました。
名だたる専門誌でも高評価を叩き出し、ワインエンスージアスト誌でも驚異の高評価を獲得しました。
ヒュー・ジョンソン氏は、ボルドーワインを1つだけ選ぶならシャトー・シュヴァル・ブランという人が多いと指摘します。
シャトー・シュヴァル・ブラン特有の果実の香りとともにスパイスやヒマラヤ杉の香りが折り重なるのが魅力です。
強烈な凝縮感はないからこそ飲みやすい、心地よいタンニンがベルベットのような果実の質感と調和し合っており、そのバランスの良さから最高傑作と評価されました。

■シャトー・シュヴァル・ブランの歴史

シャトー・シュヴァル・ブランはポムロールの境界線に位置し、1852年以来フルコー=ローサック家の手に委ねられてきました。
1850年の創業以来、ずっと35haの栽培面積も変わっていません。
創業当初から高品質のワインを造り続けており、創業者やブドウ畑の面積が変わらぬ安定感も、それを支える基盤となっています。
世界的な展覧会やコンクールにおいて、この地域のワインに与えられる最高の賞を次々と獲得し、長年にわたってその地位を築き上げてきました。
創業から10年と間もない1862年にはロンドンで、1878年にはパリで、1885年にはアントワープ、そして、1910年にはブリュッセルと世界で名を馳せてきた歴史と実績を持ちます。
シャトー・シュヴァル・ブランにはもう一つの歴史もあり、プリミエ・クリュレベルで生産量の一部を樽で売る最後のシャトーでもありました。
残念ながら1969年が最後となりましたが、かかる費用を惜しまず、100%新樽を使用するこだわりやきめ細やかな気遣いがワインにダイレクトに反映しているのは確かです。
現在はルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー・グループ(アルベール・フレール)の所有となりましたが、シャトー・シュヴァル・ブランのワインが魅力なのは、ボルドーのトップ8のワインの中で、最も飲み頃の幅が広い点も挙げられます。

■シャトー・シュヴァル・ブランの名声

サン・テミリオンの格付けの頂点に立ったシャトー・シュヴァル・ブランは、他のボルドーワインとは大きな違いを持つと評価されています。
ボルドーブランドとしての構造のワインではなく、香りのワインとしてのエレガントさ、品位を持ち、フレッシュさやフルーティーさが楽しめ、飲み頃の幅も堀飲みやすさが楽しめるワインです。
シャトー・シュヴァル・ブランではカベルネ・フランとメルローを同じ程度の割合で使用するのが基本です。
一般的にはカベルネ・フランが7～8割、メルローが2割から3割弱といった配分が多いですが、やや配合が異なっています。
シャトー・シュヴァル・ブラン独自の栽培でテロワールに植えられたカベルネ・フランが紡ぎ出すリッチで完熟した強い粘性のあるテクスチュアが感じられる仕上がりになります。
ビロードのようにマイルドなタンニンと、シルキーな舌触りとエキゾチックで長い余韻が楽しめるのが特徴です。
若い頃から楽しむこともできるうえ、20〜30年は熟成し続け、飲み頃が長く続くのも優れたワインである証です。