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シェリー樽の熟したフルーツとピート香が漂うノッカンドゥ18年スローマチュアード

■ノッカンドゥとは

ノッカンドゥは、スコットランドスペイサイドのシングルモルトウイスキーです。
ノッカンドゥは、ゲール語で『ノック・アン・ドゥ=小さな黒い丘』を意味しています。
ブレンデッド・スコッチのJ&Bの原酒（メインモルト）として使用され、Justerini&Brooks社が運営、ディアジオ社が所有しています。
モルトの味は、ピート香りや樽香ともに非常にライトでスッキリとした仕上がりであり、『花のようなモルト』といわれているほどです。
日本ではあまり知名度は高くありませんが、地元ではもちろんのこと世界40ヶ国以上で、ライトかつなめらかでありながら、クリーミーな味わいと親しまれています。
通常、一般的なウイスキーはあらゆる熟年年数のモルトをヴァッティングやブレンディングすることで作られていますが、ヴィンテージにこだわりを持っており、単一シーズンのモルトを使って瓶詰めされて製造されているという特徴があります。
ノッカンドゥは、すべてのボトルが同じシーズンに蒸溜したシングルモルトしか瓶詰めされていないヴィンテージウイスキーであるのが大きな魅力となっているのです。
このヴィンテージウイスキーはほかに類を見ないので、大きな個性になっています。

■ノッカンドゥ蒸溜所について

ノッカンドゥ蒸溜所は、1898年にジョン・トンプソンにより創業されたスコットランドのスペイサイドにあるノッカンドゥという村に位置する蒸溜所です。
スペース川を見下ろす丘の上に長けられています。
このすぐ近くにはタムデュー蒸溜所やカーデュ蒸溜所があります。
1970年代後半にシングルモルトを販売したことでスペインで一躍人気となり、原酒のほとんどはJ&Bのブランドとして使われているのです。
このノッカンドゥ蒸溜所はほかの蒸溜所に比べてもどこより早く電力を引いたのですが、電力供給は季節限定のもので、20世紀初めになるとウイスキーブームが衰えて操業停止となります。
その後ギルビー社の傘下となりますが、買収が繰り返されて現在はディアジオ社の傘下となっているのです。
1968年にはフロアモルティングを中止したため、大麦用の納屋を改装してJ&B販売員のミーティング場所として使われています。
1968年までの長期熟成されたモルトは麦芽品種とフロアモルティングによって、フルーティな傾向が強いです。
しかし一方でそれ以降の若い年数のものはドライな味わいが際立ち、さらに1980年代以降のものは若さも加わり、よりドライな傾向が顕著になっています。
ラベルには蒸溜した年とボトリングした年がそれぞれ表記されています。
これにより、ノッカンドゥ蒸溜所では原酒の状態を常に確認して、熟成のピークに達したものだけを選んでボトリングされているのです。
あえて蒸溜年とボトリングした年が記載されている理由は、事前に予想された熟成年数でボトリングされるのではなく、熟成が適度に達した時点でボトリングされるものだという蒸溜所の考え方によるものです。
熟成年数は原酒によってまちまちではありますが、最低でもシェリー樽で12年以上はかけて熟成されたものが販売されています。
また、使用されている仕込み水はカードナッハの泉の水を使用し、さらに発酵は木製タンクで実施されています。

■ノッカンドゥ 18年 スローマチュアード

ノッカンドゥ 18年 スローマチュアードは、シェリー樽で熟成させたモルト原酒を使用した18年もののモデルです。
エレガントでスムースな味わいで、ナッティなアロマとオーク由来のバニラ香が、そしてシェリー樽の甘く熟したフルーツの香りと、軽いピート香りが長く続きます。
スパイスの味わいが口の中に残る中甘口のモルトウイスキーです。
アルコール度数は43度、容量は700mlです。
1988年のものを初めとして、このほかにも1987年や1990年から1998年まで蒸溜、販売されてたお酒で箱やラベルが異なった仕様で販売されています。
（1997年のみ除く）1998年のヴィンテージは木箱入りです。