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ハイランドパーク ファイア エディション 限定品誕生秘話

■ハイランドパーク蒸溜所で生まれたハイランドパーク ファイア エディション 限定品

ハイランドパーク蒸溜所は、スコットランド本島からさらに北に浮かぶ、オークニー諸島にあります。
最北端にある蒸溜所としてよく知られているハイランドパーク蒸溜所ですが、そこで蒸溜される原酒は、ヘザーをたっぷり含んだピーティな香りとドライ感のバランスが抜群であると、専門家をはじめ多くのウイスキー愛好家たちから評されているのです。
オークニー諸島の大自然に育まれた大麦やピートを使用するなど、ハイランドパークは地域色の濃いスコッチ・ウイスキーといえます。
ハイランドパーク ファイア エディション（限定品）は、地元に根付く文化や歴史からインスピレーションを得て誕生しました。

■ハイランドパーク ファイア エディション（限定品）について

ハイランドパーク ファイア エディション（限定品）は、2017年3月17日にリリースされた、シングルモルト・スコッチ・ウイスキーです。
原酒は、100％リフィルのポートワイン樽で17年間熟成後、ボトリングされました。
ボトリングされたのは28,000本のみです。
アルコール度数は45.2度で、炎のようにキラキラと輝きを放つウイスキーの色合いが印象的です。
ベリー系の甘酸っぱさとバニラ、ダークチョコレート、そしてシナモンのほろ苦いエキゾチックな甘さが、香りに溶け込みます。
ウイスキーにはやや粘り気があり、スモモ（ダムソン）やドライフルーツ、バニラそしてビターチョコレートの控えめな甘さとスパイシーなシナモンの風味がバランス良く合わさり、口に広がります。
余韻は甘みとスパイシーな味わいに加え、スモーキーさが続き、加水するとベリー系のフレッシュな甘さを感じることができるでしょう。

■炎の巨人スルトがモチーフ

ハイランドパーク ファイア エディション（限定品）は、北欧神話に登場する炎の巨人「スルト」からヒントを得て造られました。
北欧神話には9つの世界が登場しますが、スルトはそのうちの一つ、火の国「ムスペル」の支配者です。
ムスペルは、その国に誕生した者以外は近づけないほど、常に炎に包まれ、燃え盛る剣を手にしたスルトが国境を守っています。
ハイランドパーク ファイア エディション（限定品）のボトルは、そんな神話を体現するかのように真っ赤で、炎を連想させます。
ボトルに刻まれている円状のデザインは、北欧神話に登場する世界観（善と悪の戦い、生命のつながりなどが起こる世界を、ヘビが守っている）を象徴しています。

■ハイランドパークとヴァイキング

ハイランドパークが北欧神話にこだわるのは、ヴァイキング文化と深い関わりがあります。
スコットランドがオークニー諸島を支配したのは15世紀ですが、その土地には古くからヴァイキングが住んでいました。
コートニー諸島には、古代ヴァイキング文化の遺跡が残され、「ウップ・ヘリー・アー」と呼ばれるヴァイキングの火祭りが、開催されているというふうに、今でもヴァイキング文化を身近に感じることができます。
ヴァイキングの末裔と信じている島民も少なくなく、ハイランドパーク蒸溜所のホームページにも、「我々の先祖であるヴァイキング」や「ヴァイキングの魂が宿る、シングルモルト・スコッチ・ウイスキー」などの記述を見かけます。
ハイランドパークから、北欧神話をコンセプトにしたウイスキーがリリースされたのは今回が初めてではなく、2012年から限定品シリーズが始まっています。
ファイアエディションが登場する前には、「ソー」（2012年）、「ロキ」（2013年）、「フレイヤ」（2014年）そして「オーディン」（2015年）という5つの「ヴァルハラ・コレクション」と、「アイスエディション」（2016年）がリリースされました。
「ファイア エディション」は、ヴァルハラ・コレクションとアイスエディションに続く限定シリーズですが、ヴァイキング文化がオークニー諸島に深く根付いていることを物語っています。

■北の巨人にふさわしい一本

世界限定28,000本と希少価値の高いハイランドパーク ファイア エディション。
北欧神話からヒントを得て誕生したボトルには、歴史的ロマンを感じます。
ハイランドパーク蒸溜所は、しばしば「北の巨人」と呼ばれることがありますが、ファイアエディティションは、その名にふさわしい一本といえるでしょう。