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■数量限定の樽シリーズ
サントリーシングルモルト山崎 シェリーカスク ファースト ２００９は2009年2月に発売された、サントリー山﨑蒸留所の様々な樽の違いを楽しむ数量限定シリーズの第一弾です。
サントリーでは1923年の山崎蒸留所の開設以来、日本人の繊細な味覚に合ったウイスキーづくりをするという創業者である鳥井信治郎の想いと技術を受け継ぎう、仕込みから発酵・蒸溜・樽熟成の各工程において多彩な原酒の造り分けを行っています。
中でもウイスキー原酒が長い時間を過ごす樽は、その特性によって原酒に大きな影響を与えることになります。
樽は使われる木材の産地や材質をはじめ、形状や容量の違い、さらに新しく造った樽なのか、これまで別の種類の酒を寝かせていた古樽なのかの違いがあり、どの樽を使ってどのような環境で熟成させるかで、同じ時に同じ製法で蒸留された原酒を詰めたとしても、まったく個性の異なる原酒が育まれることになるのです。
サントリーシングルモルト山崎 シェリーカスク ファースト ２００９はシェリー樽を使って育まれた原酒の独特の香りや味わいを存分に楽しめる仕上がりになっています。

■シェリー樽へのこだわり
サントリーシングルモルト山崎 シェリーカスク ファースト ２００９で用いられるシェリー樽は、その製造はもちろん、木材選びからこだわっているものです。
シェリー樽熟成とはシェリー酒の熟成に使われていた古樽をリサイクルする形でウイスキーの熟成樽として使い、シェリー酒の残りがや風味をウイスキーに宿すことで、ウイスキーの熟成に一般的に使われるホワイトオーク樽熟成のウイスキーとは異なる風味を持たせる製法をいいます。
ですが、山﨑蒸留所ではシェリー酒づくりに使われていた樽を何でもいいから仕入れて来るわけではありません。
シェリー酒を造る前の段階の樽づくりからこだわり、しかも樽になる前の木材選びから、シェリー酒づくりの本場スペインまで出向いて、ブレンダーを筆頭にした職人たちが木を選ぶところからスタートしているのです。

■歴史深いシェリー樽
山崎蒸留所のウイスキー造りは大正時代の1923年からスタートしていますが、その際の熟成樽として使われた第一号の樽がどんな素材であったかご存知でしょうか。
一般的な北米産のホワイトオーク樽や日本独自のミズナラといった樽ではなく、実はスペイン原産のスパニッシュオークのシェリー樽が、日本で最初にモルトウイスキーづくりをスタートさせた山崎蒸溜所の貯蔵庫に納められた第一号樽なのです。
シェリー樽で熟成されたウイスキーは、レーズンのような甘い熟した香りや甘酸っぱさが心地よく広がり、後口にはほのかな苦味が感じられるのが特徴です。
ホワイトオーク製の樽に比べてスパニッシュオーク製のシェリー樽はタンニンなどの苦みがある成分が多く溶出する特性があるため、熟成を経たウイスキーには赤い色が強くなるとともに、濃厚な果実香とほのかに苦みを含む味わいあるモルトが育まれるのです。
サントリーシングルモルト山崎 シェリーカスク ファースト ２００９はシェリー樽ならではのドライフルーツのような香味が楽しめるのはもちろん、甘さと酸味の絶妙なバランスが堪能できるシングルモルトに仕上げられています。
山崎蒸溜所の開設当初から使っていたシェリー樽と同じスパニッシュオーク製のシェリー樽で熟成させたモルト原酒だけを厳選し、創業以来の技術と情熱をしっかりと受け継いできたブレンダーがヴァッティングを重ねた稀少な数量限定品です。
山崎蒸留所にある様々にタイプの異なる原酒の中から、シングルモルトウイスキー山崎の味わいを構成する重要なシェリー樽原酒のみをブレンダーが選び出し、丁寧にブレンドして１本のウイスキーへと仕上げています。
今回の数量限定シリーズのようにシェリーをはじめ、樽のタイプごとにどんな特徴を持っているかを味わえる機会はなかなかないので、とても人気が出た製品で発売と同時にほぼ完売しています。