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毎年の夏が楽しみになる夏季限定の菊姫 純米酒 山廃純米呑切原酒 720ml

■伝統技術を生かした個性的な酒造りで注目の菊姫
菊姫は石川県の酒造メーカーで、その歴史は安土桃山時代へと遡ります。
天正年間（1573～1592年）に、屋号を小柳屋（おやなぎや）として創業し、明治35年には合資会社柳酒造店に改組、昭和3年に現在の菊姫合資会社に改めた歴史ある酒造メーカーなのです。
昭和16年には宮内庁御用達となるなど加賀を代表する醸造所として名を馳せてきました。
第二次世界大戦を経て、戦後の昭和42年には全国清酒鑑評会へ初出品し、石川県で唯一となる金賞を受賞しています。
翌年も全国清酒鑑評会で2年連続金賞受賞する功績を残し、当時は全国的にも珍しかった菊姫大吟醸を発売しました。
昭和44年には研究を重ねた本仕込み純米酒が完成、昭和58年には伝統の製法を復活させて、山廃酒母という手間のかかる酵母を使用した山廃仕込み純米酒を発売するに至ります。
米の旨みたっぷりで個性的な味わいの山廃仕込み純米酒を発売したのは、菊姫が日本初の試みとなります。
酒母の育成に手間がかかり、その当時の主流だった淡麗タイプではない濃厚で飲み応えたっぷりのテイストであったことから、当時の日本ではほとんど造っている醸造所やメーカーはなかったのです。
時代に風穴を空け、昔ながらの製法でクセのある山廃仕込み純米酒を発売すると、日本酒好きの支持を集め、今では菊姫を代表する日本酒の1つとなっています。

■心待ちにされている夏季限定の逸品
菊姫 純米酒 山廃純米呑切原酒 720ml は毎年7月に発売される夏季限定の日本酒で、毎年この時期を楽しみにしているファンが少なくありません。
呑切とは酒造期に熱殺菌処理をするために火入れをした貯蔵タンクから原酒を少しだけ取り出して、品質に問題なく、順調に熟成が進んでいるかを確認する試飲作業のことを指します。
日本酒は冬の寒い時期に仕込みをしますが、春から夏にかけて気温が高まってくると、新酒特有の香りである麹花が薄れていき、熟成の度合いを見極める重要な時期に入ります。
呑切を行うのは6月から7月にかけての時期であり、熟成度合いを確認するために杜氏が試飲を行うのが基本です。
本来なら、酒質を杜氏が確認するだけであり、一般消費者に出回ることはありません。
ですが、酒造業界に次々に新風を巻き起こしてきた菊姫では、未成熟な呑切の状態を蔵出ししているのです。
そこには、これから熟成してゆく様子を想像しながら楽しんで欲しいという想いがあります。
このお酒が成熟すると一体どんな味わいになるのだろう、熟成後のお酒も飲んでみたいとイメージを膨らませながら飲む、夏季限定のお楽しみです。

■味わいの特徴
菊姫 純米酒 山廃純米呑切原酒 720ml の原料米は兵庫県三木市吉川町・特A地区産の山田錦 で精米歩合は70％、酒母は個性あふれる山廃です。
熟成年数は1年未満、アルコール度数は19度以上20度未満となっています。
練乳やミルクキャンディのような甘い香りが漂うのが特徴です。
味わいは味わいは軽快タイプですが、山廃仕込みらしいどっしりした甘みや旨味を楽しめます。
酸味もしっかりしており、荒々しさとお米本来の旨みが味わえると評判です。
後口の余韻も長く楽しむことができ、荒々しくも鮮烈な酸味の中に、再高品質の山田錦に由来した豊かな旨みがじわじわと口の中に広がっていくのを感じることができます。
後口にグッと来る飲み応えは初めて口にされる方には鮮烈であり、原酒らしい強靭でボリューム感のあるテイストを楽しめるのが魅力です。
そのまま味わってみるのはもちろん、夏の暑さを爽やかに乗り切る飲み方として、ロックやソーダ割りにも適しています。
他では味わえない珍しい呑切原酒をそのまますぐに楽しむのはもちろんですが、人によっては冷暗所で半年から1年ほど熟成させて楽しむ方もいます。
まずは熟成しきっていない酸味のある味わいと、ほのかに残るミルキーな香りを楽しみ、後は熟成させながら、自分で頃合いを見て楽しんでいくというのも粋です。