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■ブラウンラベルが生まれるまで
アーリータイムズ ブラウンラベルはオークの香りが香ばしく香り、コクが際立ちながらも繊細な飲み心地のバーボンウイスキーです。
マスターブレンダーが原酒を厳選してブレンドするとともに、濾過の工程を2回繰り返しています。
濾過を2回行うことで香りはより強くなりながらも、まろやかな味わいに仕上がります。
ブラウンラベルの原材料はトウモロコシ72％、ライ麦18％、大麦モルト10％となっており、創業時代から続くイエローラベルのレシピよりトウモロコシの比率が７％少なく、代わりにライ麦の比率が７％高くなっています。
発酵に用いるイースト菌にも違いがあり、イエローラベルに比べてやや重さを感じるボディに仕上げるためにサワーマッシュの配分が少し少なくなっています。
ココナッツの皮をベースにした活性炭でろ過した後で、イエローラベル向けの原酒とブラウンラベル向けの原酒をブレンドすることで、香り高く味わいは軽やかに仕上げます。
ブレンドをしたうえで、今度はピートをベースにした活性炭で2回目のろ過を行います。
原酒の原材料の比率が異なるだけでなく、イエローラベルに比べてブレンドを行うことと、ろ過を2回行う点で製法が異なっており、味わいをさらに磨き上げることができ、スムースでコクの深い味わいが生み出されます。

■日本での発売は1996年
長い歴史を持ち、日本でも馴染みのあったイエローラベルに対して、ブラウンラベルは1996年と比較的最近になって、日本で発売されたバーボンです。
イエローラベルの伝統の味はそのまま残す一方で、当時のマスターブレンダーであったリンカーン・ヘンダーソンが率いるチームが開発したブラウンラベルは、より深く複雑な味わい楽しめるとともに、よりまろやかな味わいとなったことで、日本人の味覚にもマッチし、瞬く間に人気を得ることになったのです。

■アーリータイムズが育まれる故郷
アーリータイムズの故郷はバーボン発祥の地と言われている、アメリカのケンタッキー州です。
良質な水と肥沃な大地が広が土地で、バーボンを育むのに最適な環境です。
仕込み水には不純物のない石灰岩の泉から湧き出るライムストーン・ウォーターという、柔らかく清らかな水が使われ、肥沃な大地から収穫された上質なトウモロコシやライ麦、大麦を用いて、まさに地産地消で造られています
アーリータイムズの名称は開拓時代という意味を持ちますが、アーリータイムズが生まれたのはまさにアメリカ独立の年であり、ケンタッキーの地に移住してきた開拓者たちによって優れた酒造りの技が育まれていきました。
アーリータイムズの蒸溜所はケンタッキー州アーリータイムズ村から、中心部から少し離れた静かな環境のケンタッキー州ルイヴィルに移転されて現在に至ります。
外観こそレトロなレンガ造りの建物ですが、内部には12基もの巨大な発酵槽と最新の機材が稼働する近代的な蒸留所となっています。
トウモロコシとライ麦、大麦のモルトはライムストーンの水で糖化された後、イースト菌による発酵が行われ、連続式蒸溜器で丁寧に蒸留が行われます。
熟成のために用いる樽は自社製にこだわっており、これによって焦がす度合いも細やかに調整することができます。
アメリカンホワイトオーク新樽の内側を焦がすチャーの調整をきめ細やかに行いながら、最適な熟成と求める味わいの調整を図っています。
貯蔵庫のうち4棟は1935年に建てられた歴史を持ち、棟と棟の境目には鉄の仕切りでファイアーウォールを施し、火災のリスクから原酒を守る対策がとられています。
アーリータイムズはケンタッキー州に根付いており、毎年5月の第1土曜日に開催され、世界から競馬ファンが集まるケンタッキーダービーでは、アーリータイムズとシロップ、爽やかなミントの葉で作られミント・ジュレップというカクテルが公式カクテルとして下芦まれているほどの信頼を持っています。