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■お洒落なボトルは飾っても素敵
サントリーピュアモルト山崎１２年 有田焼 染付兎文変形瓶は卯年を迎えるにあたり、その前年の1998年に発売されたウサギの模様を描いた青と白のコントラストも美しい有田焼の特製ボトルに、世界的にも評価が高い最高傑作のピュアモルト山崎１２年をボトリングしたものです。
有田焼の中でも藩窯として、将軍家をはじめ大名家への進物のために特別に造られてきたのが鍋島焼です。
さらに鍋島焼の中でも希少価値が高い鍋島兎文変形皿を山崎１２年のために特別かつオリジナルにデザインして造られたボトルです。
兎がうずくまっている様子が全体的に楽しめるよう、皿の形状をボトルの表面に移し込んで形を作ったため、丸みを帯びたユニークな変形ボトルとなっています。

■山崎１２年のテイストの特徴
サントリーピュアモルト山崎１２年 有田焼 染付兎文変形瓶にボトリングされている山崎１２年は、京都郊外にある山﨑蒸留所で蒸留、熟成された多彩なモルト原酒の中からマスターブレンダーやチーフブレンダーによって厳選された酒齢12年以上のモルト原酒が使われています。
繊細ながらも複雑で深みのある味わいが特徴で、繊細な感性を宿し上品なテイストを好む日本を代表するシングルモルトとなっています。
幾重にも押し寄せる複雑かつ繊細な香味は飲み飽きることがなく、日本人はもちろんのこと、ジャパニーズシングルモルトとして世界を魅了し続けています。
ホワイトオーク樽で熟成した原酒特有の甘いバニラの香りと、熟した柿や桃のような果実の香りが楽しめ、ほのかにシェリー樽原酒とジャパニーズオークと呼ばれるミズナラ樽原酒が顔を出します。
色合いは美しい琥珀色で、味わいは奥行きのある甘味とともに厚みのあるテイストが楽しめます。
フィニッシュは甘いバニラと樽香が調和し合い、心地よく長い余韻が続いていきます。

■最初に発売された山崎
山崎１２年が生み出される山﨑蒸留所は大正時代の1923年に開設されました。
創業者である鳥井信治郎が日本の風土を感じ日本人の繊細な感性に合うジャパニーズウイスキーを造りたいという悲願のもとで開設されました。
当初販売されたウイスキーは洋酒に馴染みがない日本人には受け入れられず、売れ行きも芳しくありませんでしたが、操業から10年以上が経ち、原酒も熟成されるにつれて完熟した香味や個性が現れてきます。
昭和15年、まだ戦前の1937年に新たに発売されたサントリーウイスキー１２年もの角瓶は、日本人の繊細な味覚にマッチした豊かな香味が表現され、空前の人気を博しました。
もっとも、時代は戦争へと向かって、ウイスキーを飲むどころではなくなってきます。
ただ、海軍向けにウイスキーの受注を受けたことで、戦時中も細々ながら蒸留を行うことができたおかげで、その後、年代ものの熟成原酒とすることができる原酒を製造することができました。
戦火が酷くなると防空壕に原酒を必死に隠して保護し、戦禍から逃れました。
戦後の貧しい時代には工業用アルコールを水で混ぜたような粗悪なウイスキーまがいのものが横行していました。
その様子を見た戦争から復員してきた鳥井信治郎の次男である佐治敬三は、民衆の手に届く、良質なウイスキーを造ろうと信治郎に提案します。
高級なモルト原酒の比率を下げて、グレーン原酒をブレンドしたブレンデットウイスキーを造ることで、偽物の酒から民衆に手が届く良質なウイスキーを提供しようとしたのです。
そして、1946年、終戦からわずか8か月後に誕生したのがトリスです。
角瓶には手がとどかずとも、トリスなら買えるといった値段設定も相まって、戦後のウイスキーブームの火付け役となりました。
日本の戦後復興の勢いは世界も驚く勢いで、高度成長を迎え、世はバブルへと突入していく時代でした。
戦後の混乱期に民衆に手が届く質の良いウイスキーをとブレンデットウイスキーの発案をした佐治敬三でしたが、これからは長期熟成の個性あふれるモルトが選ばれる時代と考えます。
そして新たに生み出されたのが、1984年発売の１２年熟成の山崎だったのです。