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黒い封蝋が特徴の日本限定メーカーズマーク

■２００年以上にわたる歴史を歩んだ由緒ある蒸留所

バーボンの故郷ケンタッキー州は、別名「ブルーグラスステイツ」と呼ばれ、牧草地帯がどこまでも続く自然の恵みが豊かな場所です。
ケンタッキー州マリオン郡ロレットにあるメーカーズマーク蒸留所は、州の中でも最も小さいバーボンの蒸留所。
アメリカの「国定歴史建造物」に指定されるほど美しいビクトリア様式でつくられた蒸溜所の近くには、酵母の働きやすいサワーマッシュをつくるのに適した水を湛える約４ヘクタールのスプリング・フェド湖があり、蒸溜所の美しい庭園には２７５種類を超える樹木が植えられています。
ケンタッキーダービーを駆ける駿馬の産地でもあり、ケンタッキーの大地を形成する石灰層がバーボンづくりにぴったりのカルシウムとマグネシウム豊富な「ライムストーンウォーター」を生成するという、完璧な場所に立てられたメーカーズマーク蒸留所はまさに楽園。
唯一無二の環境と理想と信念が込められた最高峰のバーボンウイスキーには、広大なケンタッキーの自然そのものが詰まっているのです。

■こだわりの原料「冬小麦」が生み出す繊細な甘み

多くのバーボンは、原材料にライ麦が用いられています。
しかし、メーカーズマークの場合、ライ麦ではなくあえて冬小麦を原料に選んだというところに１番のこだわりがあります。
秋に撒かれ、冬の厳しい寒さに耐えて開花結実する冬小麦には、逆境を乗り越えてきた人物が深い人間味を備えるかのごとく、他の小麦にはない味わいとしっかりとした甘みが備わるのだそう。
メーカーズマークは、その中からさらに最高品質な冬小麦だけを厳選し、大地のエッセンスをとことん人の手で吟味しています。
すべては、舌先で感じるスイート&スムーズを追求するため。
その強固なまでの理想と広大な自然がもたらす深い恵みが、ふくらみのある優しくやわらかい繊細な甘みをつくり上げています。

■ラベルに隠された一族の軌跡

「S」と「Ⅳ」の文字を流星が円を描くように囲むメーカーズマークのロゴに、さまざまな秘密が隠されていることを知っていますか？
まずは、ラベルデザインで真っ先に目を引く二つの文字。
一つ目の「S」は創業一族サミュエルズ家の頭文字、二つ目の「Ⅳ」は本格的なウイスキー事業を始めた３代目テーラー・ウィリアム・サミュエルズから、現在に続くメーカーズマークのブランドスタイルを生み出した６代目ビル・サミュエルズ・シニアまで、一家のウイスキーづくりが４代続いたこと示していると言われています。
その文字の外側で輝く星のシンボルは、現在の蒸溜所がある場所に元々あった「スターヒルファーム」という農園の存在が由来になっているのだとか。
ケンタッキー州の景勝地ハッピー・ハローの丘に囲まれた風光明媚なロレットの谷の一帯にあった農園の名は、メーカーズマーク蒸留所がある地の名称になっています。
ブラシで描かれたようにボツボツと途切れながら文字を囲う円線については諸説あるものの、一族の歴史を表しているというのが有力な説となっています。
円線が途切れる４つの切れ目は、バーボンの生産が止まっていた時期を表しているという説もあり、それぞれ１８６１年から１８６５年まで続いたアメリカの内戦「南北戦争」、１９２０年から１９３３年まで施行されていた「禁酒法時代」、１９１４年の夏から繰り広げられた「第一次世界大戦」、１９３９年から６年にわたって続いた「第二次世界大戦」という苦難の時代を物語っているのではないかと言われています。
ロゴマーク１つとっても奥深い工夫が凝らされていることからもわかるように、並々ならぬ強いこだわりとアイデアを盛り込んだラベルからこまやかな愛情が込められたウイスキーであることを窺い知ることができます。