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今も昔も人々を魅了してやまないアラン スマグラーシリーズ ザ・ハイ シーズ

■アラン島に秘められた歴史

アラン島にはウイスキーの蒸溜所が存在し、大規模な密造ウイスキーが生産され、そこで造られたのがスマグラーシリーズのウイスキーです。
スマグラーシリーズのウイスキーは、3部作で完結するシリーズとして発売されたことで有名です。
しかも、1年に1度しか販売されない希少なウイスキーのため、ファンの間では年に一度のチャンスを逃して手に入れられずに、悔しがる人もいるほどの人気シリーズになっています。
かつてのアラン島は、クライド湾の荒涼な大地が広がる最大の島で、これらの環境が密造ウイスキーづくりにとって、格好の条件を満たしていました。
密造酒製造のための蒸溜所を造るのに、荒れ野が広がるアラン島はまさにうってつけの土地だったのです。
アラン島で生産されるウイスキーは別名「アランの水」と呼ばれて珍重されてきました。
ウイスキーの品質が非常に高く、地質学者のジョン・マカロックが1824年にヘブリディーズ諸島を旅した際に、アラン島を「密造酒界のブルゴーニュ」と大絶賛した話は有名です。

■密造酒ならではの工夫されたパッケージ

アラン島で造られるウイスキーは全て密造酒だったため、その販売には驚くべき工夫が凝らされていました。
一年に一度しか発売されない希少価値の高いウィスキーで、ファンも多い逸品のため、購入できた人の元には確実に届けなければならなかったのです。
そこで考え出されたのが、洋書の体裁をしながらも中にウイスキーを隠すことができる「蔵書パッケージ」でした。
一見するとかなり読み応えのある大きくて分厚い、まるで日本でいうところの百科事典なみの洋書の中に、ウイスキーが入るようにくり抜かれているのです。
ボトルに入った重いウイスキーを、分からないように購入してくれた客の元へ送り届けるために、重々しい蔵書仕立てにする必要がありました。
硬い表紙を開くと洋書の中にウイスキーが詰められており、そのまま飾っておいても思わず目を引く美しいデザインに仕上げられています。
この分厚い歴史書のような本には何が書かれているのだろうと、興味を持つ読書好きの人が必ず現れるほどで、精巧な洋書に造られたパッケージはアラン スマグラーシリーズ ザ・ハイ シーズの大きな特徴です。

■ウイスキー好きのために造られたウイスキー

アラン蒸溜所で造られているウイスキーはブレンドするための原酒ではなく、シングルモルトとしてウイスキーを純粋に楽しみたい人たちに向けて造られたものです。
まさにウイスキー好きの人たちのために造られたウイスキーと言えるでしょう。
アラン蒸溜所には極小の蒸溜器が2器しかないため、蒸溜に非常に時間がかかります。
しかも、高品質のウイスキーを造るため、ゆっくりと時間をかけて蒸溜するので、製造できるウイスキーの量も必然的に限られてくるのです。
これがアラン スマグラーシリーズ ザ・ハイ シーズをなかなか手に入れられない
理由と言えます。
日本国内でもアラン スマグラーシリーズ ザ・ハイ シーズは大人気で、売り出されるとあっという間に完売する店が続出するほどです。
どちらかといえば、日本でウイスキーを愛飲する人は少なく、やはりビールや日本酒、ワインに人気があります。
しかしながら、近年の炭酸飲料ブームでハイボールに注目が集まり、ウイスキーの美味しさに初めて出会ったという人が増えてきました。
今では、スーパーのお酒売り場にもウイスキーがずらりと並び、すでに出来上がった缶入りのハイボールも数多く売られています。

■アラン スマグラーシリーズ ザ・ハイ シーズの美味しさ

アラン蒸溜所のマネージャー・ジェームズ・マクタガートが選りすぐった3種の原酒、ラムカスク・ノンピートバーボンバレル・ヘビリーピーテッドはそれぞれが持つ味わいを一つのウイスキーとして醸し出します。
オレンジやリンゴ、桃に洋ナシなどのフルーツが芳醇に香り、トフィーやバニラ、フィノシェリー、さらに白胡椒が順々に口の中で広がる美味しさは格別です。
スモークされた香ばしさと絶妙にマッチして飲むたびに味が変わっていくのも魅力で、その風味は焼きたてのアップルパイにも、ミントを添えたバニラアイスクリームにもなります。
他にもメロンや洋ナシのコンポート、マーマレードに蜂蜜、ラストはピートスモークとホワイトペッパーが味を引き締めており、洋酒好きにはたまらない仕上がりです。
入手困難なアラン スマグラーシリーズ ザ・ハイ シーズですが、手に入れる価値は十二分にあると言えます。
この美味しさを味わえばウイスキーの魅力が再発見できるに違いありません。