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エリザベス女王のお酒「ローヤルサルート」

■ローヤルサルートの名前の由来と「２１」の深い関わり

ローヤルサルートの誇り高き名称は、１９５３年に行われた英国女王エリザベス２世の戴冠式（たいかんしき）で放たれた英国王室へ敬意を表する２１回の皇礼砲（ROYAL SALUTE）に由来します。
「王礼砲」とは、英国海軍が王室メンバーの誕生日や結婚、戴冠式といった特別行事の際に撃ち鳴らす空砲のことで、儀式によってそれぞれ何発打つかが決められています。
エリザベス２世の戴冠式で王礼砲が「２１発」撃ち鳴らされたことからシーバスリーガル社が「２１」という数字にこだわりを持ち、熟成に費やす年数も「２１年」にしているのだとか。
「ストーン・オブ・ディスティニー」と呼ばれる「ローヤルサルート３８年」は、ラインナップの中でも珍しい２１年を超える長期熟成酒ですが、ローヤルサルートのスタンダード品は２１年熟成原酒のブレンドが主流です。
２１年以上熟成された類稀なるモルトウイスキーとグレーンウイスキーのブレンドは、最高級ブレンデッドスコッチウイスキーと称されているほど。
「フラゴン」と呼ばれる磁器ボトルは、その見た目からして王室にふさわしい気品が溢れており、ウイスキーファンの間でも憧れの的となっているロイヤルサルートは、ガラス製のボトルが主流な中では比較的珍しいため、コレクション品としても人気です。

■スコッチウイスキーの老舗メーカーが手掛ける銘酒

ローヤルサルートは、１８０１年にスコットランド・アバディーンで創業した、老舗のスコッチウイスキーメーカーのシーバス・ブラザーズ社が製造を手掛けています。
シーバス・ブラザーズ社の創業者・シーバス兄弟が、高価なブランデーやコーヒーなどの商品を扱うお店として開いたのが始まりです。
イギリス王室への食料調達業者としても任命され、スコットランド北部で最も優れた調達業者と評されたこともありました。
シーバスリーガルの名を一躍世界に轟かせたのは、シーバス兄弟がブレンデッドウイスキーの製造を始めた1850年代からずっと後の1990年代初頭のことです。
当時アメリカでは飛躍的に経済が発展し、さまざまな高級品の需要が伸びていました。
そこに目を付けたシーバス兄弟は、アメリカ向けにスコッチウイスキーを輸出することにします。
このウイスキーこそがかのシーバスリーガルで、禁酒法が施行される１９２０年代まで輸出され続けました。
現在シーバス・ブラザーズ社はペルノリカールの傘下に入っており、日本国内での輸入・販売はペルノリカールジャパン株式会社が行っています。

■ロイヤルサルートのオススメの飲み方

ロイヤルサルートの飲み方は、「オン・ザ・ロック」もしくは「ストレート」でいただくのがおすすめです。
英国王室への敬意を表すローヤルサルートの名に恥じない華やかでフローラルな香りや雰囲気を楽しめるウイスキーは、氷を入れたグラスに注いだだけのシンプルな飲み方がスマート。
ウイスキーそのものの味わいを楽しめるので、丁寧に仕込まれたアルコール度数の高い飲み物をよりおいしく味わうことができます。
オン・ザ・ロックの作り方はいたってカンタンです。
使用する氷は、ミネラルウォーターで作った氷がいいでしょう。
コンビニなどで販売している大きいサイズの氷を使えば、ウイスキーを急速に冷やすことができますし、ゆっくり溶けるので味のバランスが崩れる前に飲み干すことができるので、丁寧に仕込まれたアルコール度数の高い飲み物をよりおいしく味わうことができます。
粋でおいしいロックの飲み方は、ゆっくりと味わうこと。
まずは少量ずつ口に含むようにしながら鼻で香りを楽しみましょう。
その後、用意しておいたチェイサーの水や炭酸水を多めに飲んで口をさっぱりとリセットします。
濃度が高いまま香りを楽しみたいウイスキーのロックは、グラスにたっぷりお酒を注ぐよりも、短い時間で飲み干せる少なめの量をチェイサーでコントロールしながらじっくり楽しむのが醍醐味です。