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ハロウィーン限定で人気を博すデビルズパンチボウルの第二弾

■2013年のハロウィーン限定ボトル

アラン デビルズパンチボウルⅡ エンジェルス&デビルスは2013年のハロウィーンシーズンに向けて世界で6,660本限定で発売されました。
6並びの数字にも意味があり、デビル、日本語で悪魔をイメージさせるようないわくつきの数値を並べて遊び心を演出しています。
アラン デビルズパンチボウルはⅡとあるようにシリーズ第2弾となり、前年の2012年には第一弾が発売され、大好評の内に完売となりました。
アラン デビルズパンチボウルのシリーズはデビルらしさを演出するために、美ヴィンテージや樽のタイプが異なる様々なモルトを複雑にブレンドさせた魅惑のウイスキーに仕上げられています。

■第一弾との違い

シリーズ第一弾となった2012年のデビルズ・パンチ・ボウルは、アラン蒸溜所が創業した翌年の1996年から10年間の2006年までの様々なヴィンテージや異なるカスクタイプの中から、マスターディスティラーのジェームズ・マクタガート氏が24樽を厳選してヴァッティングを施していました。
第一弾のアラン デビルズ・パンチ・ボウルはワールド・ウイスキー・デザイン・アワード2013で優勝する出来栄えで、赤と黒のデビルカラーでデザインされたインパクトのある化粧箱も注目を集めました。
これに対してアラン デビルズパンチボウルⅡ エンジェルス&デビルスの化粧箱はややデザインがしっとりと落ち着いたものの、黒字に赤とデビルの絵がデザインされた点はやはりユニークさが漂います。
今回もジェームズ・マクタガート氏の選りすぐりとヴァッティングで仕上げられていますが、27樽のブレンドになっています。
樽数は増えているので複雑みが増しているようにイメージされますが、全体としては第一弾よりもマイルドさと甘さが楽しめる仕上がりと言えるでしょう。
1997年と1998年ヴィンテージもののシェリー・ホグスヘッド17樽がベースになっています。
ホグスヘッド樽は一般的なシェリー樽の半分くらいのサイズで小さめサイズの樽であるため、樽香や風味がより宿りやすく、芳醇で香ばしいシェリー感が楽しめます。
さらに2002年バーボンバレルの6樽を加えることで、バニラ香やシトラス系の甘さとフレッシュさも感じられるのです。
また、アラン蒸溜所では1995年の創業以来ノンビートのシングルモルトにこだわってきたのですが、2004年からはごく少量ながらピーテッドタイプを造り始めました。
その最初に造られた2004年のビーテッドタイプのバレル樽4樽もブレンドされたため、スモーキーさやピーティーさが絶妙に感じられます。
27樽もの厳選されたモルトをヴァッティングした上、加水などを施さないカスクストレングスでボトリングされているので、まさに悪魔にしか造ない、悪魔にしか手に入れられないような魅惑的なマルチヴィンテージならではのテイストが楽しめることでしょう。

■アラン蒸溜所と地域のつながり

ハロウィーン限定ウイスキーのネーミングになっているデビルズパンチボウルとは、アラン蒸溜所とも縁が深いアラン島の最高峰であるゴート・フェル山の中腹にある窪地の別名です。
氷河期時代に形成され、何万年もの浸食によって自然のいたずらで出来上がった形が悪魔がボウルを抱えているような姿に見えることから、地元の方には実際の地名とは別にデデビルズパンチボウルと呼ばれてきました。
アラン島はスコットランドのクライド湾に浮かぶ最大の島で、427km2ほどの面積があります。
約13の村が島内に点在していて、人口は5,000人ほどと人口密度は低いです。
一方で、イギリス王室の避暑地としても利用されるロイヤルアイランドとして人気で、リゾート観光のスポットとして賑わいをみせます。
アラン島のどの辺りに蒸溜所を建てるかを検討した際、いくつかの候補地があったと言いますが、アラン蒸溜所はロックランザを選びました。
この地にはデビルズパンチボウルを抱えるゴート・フェル山から流れ出る、ウイスキー造りに最適な清涼な水が湧き出ていたからです。