お酒買取なら大阪のネオプライス

アラン島がラベルに鎮座するアランのバーボンバレル 14年

■バーボンらしさが薫るカスクストレングスのボトル

アラン プライベートカスク 2002年 バーボンバレル 14年は、バーボン樽らしさとアランらしさが融合した複雑な味わいが特徴のボトルです。
アランのプライベートカスクは、アラン蒸溜所のマネージャー、ジェームズ・マクタガートが18年未満のカスクの中から選び出してボトリングする人気のシリーズです。
アランらしさがしっかりと表現され、オークとのハーモニーも完璧だと認められたシリーズで、毎回極少量のためなかなか入手が難しいボトルでもあります。
シェリーと違って力強さを感じさせるバーボンカスクは、アランらしいバニラシロップを思わせるアロマはもちろんのこと、クローブやコショウの風味も時間をおいて現れる複雑な味わいが魅力です。
口に入れた瞬間は蜂蜜やピーチ、アプリコットやココナッツの風味が混ざり合い、徐々にフルーツフレーバーに変化してからチャイティーが加わる絶妙な変化が楽しめます。

■カラーも愛でて楽しむボトル

若いカスクやシェリーカスクとの大きな違いは、やはりそのカラーです。
こっくりとした落ち着きある深い琥珀色は、ずっと眺めていても全く飽きの来ない美しさと言えます。
アランのボトルには、ブラウンと言うよりオレンジと言いたい華やかなカラーも多く、それもまたわくわくする美しさを持っています。
それとはまた違い、深く心に響いて来る重みのある琥珀色は、静かに時を過ごしたい時にそっと寄り添ってくれる懐の深さを感じられます。
バーボンカスクならではのバニラシロップのような芳香は、グラスに口を近づけた時からほのかに立ち上がって来ます。
ただ、そこからガツンと攻撃的な強さが来るのではなく、ジューシーで丸いフルーツフレーバーが鼻腔をくすぐる優しさは、やはりアランならではの魅力と言えるでしょう。
心地良い甘みとちょっとしたスパイスは、期待を裏切らないアランの時間をもたらしてくれます。

■スコットランドのミニチュアが詰まった逸品

アラン蒸溜所は、スコットランドの地形のミニチュアと言われるほどスコットランドらしい地形を持つ、アラン島に建てられています。
創業は1995年と決して古くはありませんが、こだわりのシングルモルトウイスキーだけをじっくり造るために造られた情熱の塊です。
独立資本で、ブレンド用の原酒は造らず、納得できるウイスキーしか造らないという頑固な蒸溜所は、今や市場ですぐに売り切れてしまうほどの人気銘柄となりました。
創業当初はスコッチが低迷していた時期なので立ち上げ当初は苦難の連続だったとのことですが、それを乗り越えて今、世界が絶賛する素晴らしいウイスキーを世に提供しています。
そんな歴史に思いを馳せながらラベルのアラン島を眺めていると、味わいもまた違って来るかもしれません。
アラン プライベートカスク 2002年 バーボンバレル 14年には、間違いなくそんな蒸溜所の14年間が詰まっています。

■しっかりウイスキーを味わうハードリカー派へ

アランウイスキーの中でも、バーボンバレルは特に強さを持つボトルに仕上がっています。
ウイスキーを知り尽くした愛好家も、飲むのはバーボンと決めている人も、納得して深く味わうことができる逸品と言えるでしょう。
期待通り、バーボンカスクの良いところのみを引き受けてくれた優等生です。
アラン蒸溜所が手掛けるのは常に素直な麦芽系で、それだけにカスクの良し悪しはとても重要です。
蒸溜設備を小規模にして小回りの利く体制にこだわっているのも、ひとつひとつ確かめながら間違いのない酒造りをしたいからでしょう。
ここ数年は良質なオーク主体の製品をリリースしていますが、余韻がドライでウッディに伸びるのがこの蒸溜所のウイスキーの特徴です。
比較的まろやかな甘みを感じるアランモルトにあって、フレーバーの中にほのかにバニラクッキーの香ばしさが混ざるのは、やはりこのカスクならではの特徴と言えます。
複雑な味わいをひとつひとつ紐解いて行くように、豊かな時間を楽しみたいものです。