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アラン島ならではの海っぽさが感じられるウイスキー

■アラン蒸溜所の個性が際立つ1本

アラン ロックランザ リザーブはスコットランドのクライド湾に浮かぶアラン島にあるアラン蒸溜所の個性を感じられるように選び抜かれた樽を絶妙なバランスでヴァッティングしてボトリングした限定ウイスキーです。
2007年からアラン蒸溜所のマスターディスティラーを務めるジェームズ・マクタガートが、海に囲まれたアイランズモルトならではの海っぽさが存分に味わえるように樽を丁寧に選び抜いています。
約9割がバーボン樽となっていて約1割がシェリー樽の構成です。
同じ種類の樽でも様々なヴィンテージを選んだため、個性が楽しめ、複雑ながらも海の中の島という共通項で結ばれたハーモニーが楽しめることでしょう。
アラン蒸溜所ではモルトそれぞれの個性を楽しむために自然な味わいを大切にしており、アラン ロックランザ リザーブもノンビートの樽を基本にヴァッティングし、ノンチルフィルター、ノンカラーリングでボトリングされています。
ボトルを開けた瞬間、海の潮風がふっと感じられるような、蒸溜所の樽からそのまま詰められた味わいを楽しめる1本と言えるかもしれません。
アルコール度数も43%と抑えられているのでスッキリとした飲み心地で、夏の昼下がりの1杯にもマッチするのではないでしょうか。
スモーキーサーが抑えられたノンピートならではのシトラスのような爽やかな香りと、滑らかでやわらかなモルト感が楽しめ、ほのかに優しい甘みも感じられます。
カラーは海に輝く太陽をイメージするようなサンシャインゴールドで、香りはふわっと潮風を感じるような海のようでもあり、シトラスや洋ナシのような甘酸っぱさも感じられることでしょう。
味わいはシトラスやリンゴ、バニラのような甘酸っぱさや甘やかさに、海を感じるほんのりとした塩気と甘いオーク、スパイスを感じ、ミルクチョコのような優しいテイストへと変化していきます。

■ロックランザにあるアラン蒸溜所

アラン蒸溜所の名前はアラン島から来ているので、アラン島にあるということは多くの方がご存知でしょう。
もっとも、アラン島は人口こそ少ないもの、クライド湾に浮かぶ島の中では427kmと最も大きく13余りの村があります。
その中でアラン蒸溜所はロックランザという地域に位置しており、アラン ロックランザ リザーブの名称も蒸溜所がある地域名から来ているのです。
アラン島はその昔は今ほど整備もされておらず、もっと荒涼としており、人目につきにくい場所であったことから、密造ウイスキー製造の拠点となっていました。
密造酒といえど、アラン島の水と熟成に適した環境により美酒として名を馳せていたのです。
しかし、密造酒の取り締まりの厳しさとともに合法だった1つの蒸溜所も含めて全てが姿を消しました。

■ロックランザが選ばれたわけ

アラン島でウイスキー造りが途絶えて158年経った1995年に誕生したのがアラン蒸溜所でした。
アラン島のどこに蒸溜所を建てるか様々な候補地が挙がりました。
コリーやサノックスは炭鉱の歴史があり、ブラックウォーターフットは伝統的な農業への影響が懸念され、ホワイトニングベイの酸性土はウォッシュの品質管理が難しくなるという理由で却下されました。
最後に選択肢に挙がったのがロックランザだったのです。
アラン島の最高峰であるゴート・フェル山から沸き出す水が流れるイーサンビオラック川がすぐそばで十分な水量が得られる点がポイントになりました。
また、上流地域は交通が不便なので将来的にも開発される虞がなく、美しい水が汚されることがないと判断されたのです。
さらに科学的な調査を行ったところ、ロックランザの水質はウイスキー造りに理想的であることが分かりました。
こうしてロックランザの地が選ばれ、アラン島に約160年ぶりとなる蒸溜所が誕生し、今では世界に認められるウイスキーを生み出しています。
そんな蒸溜所のこだわりや個性が詰まった1本が、アラン ロックランザ リザーブと言えるでしょう。