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奄美大島でしか手に入らない焼酎を造っているのが特徴

■奄美大島開運酒造の歴史と変遷

鹿児島県奄美大島は沖縄と同じく黒糖の産地として知られていますが、奄美群島だけに製造および販売が許されている黒糖焼酎、奄美黒糖焼酎の製造・販売を行う蔵元が、「奄美大島開運酒造」です。
大島郡宇検村に本社を置く酒類醸造会社で、奄美観光ホテルグループの傘下に入っています。
奄美大島開運酒造の歴史を紐解きますと、1954年(昭和29年)に創業した戸田酒造所が始まりであることが分かります。
1962年(昭和37年)には、合資会社として法人化し、合資会社戸田醸造所となりますものの、1996年(平成8年)には奄美観光ホテルへ譲渡、合資会社奄美大島開運酒造へと名前が変わりました。
さらには1998年(平成10年)には合資会社奄美大島開運酒造を解散し、新たに 株式会社奄美大島開運酒造を設立し、今日に至ります。
さまざまな紆余曲折を経て名前が変わってきたという歴史を持つ酒造会社ですが、奄美でしか作ることが許されていない焼酎造りをしたいという想いの裏には、もっと奄美のことを知ってほしいという強い願いがあると言えるでしょう。

■黒糖焼酎とは

奄美大島開運酒造が造る奄美の黒糖焼酎は、当然のことながら黒糖が使われています。
黒糖とはサトウキビを原料にして作った黒砂糖のことで、サトウキビ栽培に適した沖縄や奄美大島ではとりわけ良質の黒糖が採れることで有名です。
純黒糖と呼ばれる純粋な黒糖のほか、糖蜜などで固めることで飴状に食べやすくした黒糖もあります。
黒糖焼酎で使われるのは純黒糖で、甘みのほかにもかなり塩分が感じられることから、独特の旨味を持つのが特徴の原料と言えるでしょう。
日本で造られる焼酎は、すべて米麹を使って造る蒸留酒のため、米麹が発酵することによって独特の風味が生まれます。
この独特の風味は原材料による要素が非常に大きく、芋や米、麦に蕎麦といった具合に、さまざまな焼酎が造り出されてきました。
原材料によって口に合わないという焼酎も存在することから、言い換えればこれこそが焼酎の醍醐味でもあります。
その点、黒糖焼酎は焼酎にありがちな臭みがほとんどなく、サトウキビ由来の甘さがたいへんすっきりしていて飲みやすいとあって、焼酎初心者や焼酎が苦手という人にもおすすめです。

■奄美大島開運酒造の取り組み

奄美大島開運酒造では、奄美黒糖焼酎造りだけでなく、宇検村(うけんそん)の協力のもと、健康と癒やしをテーマにした開運の郷造りを進めています。
青く穏やかな焼内湾に面した宇検村は、奄美で一番大きな山である湯湾岳が見守る美しい村で、ここで刻まれてきた歴史と文化、そして農業を守ってきた人々が生活している集落です。
奄美大島開運酒造では、この地で奄美だけでしか許されない黒糖焼酎を造ることが、奄美が持つ魅力を発信する一部となっていると考えているのです。
そして、奄美の歴史を大事にしつつ、未来の奄美作りにも取り組んでいます。

■奄美大島だけが造ることを許された黒糖焼酎を

沖縄も奄美も黒糖の産地としては非常に優れていることから、どちらの黒糖焼酎を選んでもおいしく飲めることでしょうが、せっかくですから、奄美でしか認められていない奄美黒糖焼酎がおすすめです。
奄美大島開運酒造では、奄美だからこそ感じられる癒やしをテーマに造った焼酎があり、それが「奄美黒糖焼酎 1/f ゆらぎ」です。
このネーミングには、人の心を癒やすリズムとされる1/f ゆらぎをテーマにし、微妙に変化しながらゆらいでいく人の心を癒やせる黒糖焼酎を造りたいという想いが込められています。
芳醇でふわっとした香りには黒糖の甘みがしっかりと感じられ、柔らかな口当たりが特徴です。
単式蒸留で造られる本格焼酎ですが、焼酎初心者でも飲みやすく、冬にお湯割りにして飲みますと、より甘みが引き立つのはもちろん、ゆっくりと味わうことでゆったりとしたひとときが過ごせそうです。
まさに奄美が持つ癒やしのリズムの1/f ゆらぎを感じられることから、コンクリートジャングルで忙しい毎日を過ごす人には特におすすめという魅力を持っています。