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奄美大島への熱い想いが込められた黒糖焼酎


■始まりは小さな酒造所から

「奄美黒糖焼酎 うかれけんむん 限定品」を造っているのは、「奄美大島開運酒造」です。奄美大島開運酒造が設立されたのは平成8年4月、まだ若い酒造であることが分かります。
もともとは昭和29念に戸田酒造所が創業し、昭和37年には合資会社として設立した沿革があります。
平成8年には社名変更を行った形になりますが、そこから本格的な奄美の焼酎造りを開始しました。

立ち上がったばかりの小さな酒造は、島を思うたくさんの人々の情熱に支えられ、基本から焼酎造りを学び始めます。
それは、黒糖焼酎を通じてより多くの人に奄美大島に来てほしいという熱い想いです。
代表取締役の渡 慶彦氏は当時、過疎化が進む地元 宇検村の村おこしと雇用確保のため、この事業に乗り出しました。
現在もホテル事業を継続していますが、ホテル経営者が新規事業として白羽の矢を立てたのが、奄美ならではの酒造りだったのです。

奄美大島ではサトウキビがよく育ち、美しい霊峰の伏流水の恩恵があります。
仕込みに使われるのは、奄美群島最高峰である標高694.4mの湯湾岳の天然水です。
山頂には奄美の創世神「阿麻弥姑(あまみこ)」と「志礼仁久(しれくに)」の二神が祭られている聖山であり、古代から人々の信仰を集め、一帯の自然を固く守っています。
こうした自然の教えに従い、先人の知恵に学びながら奄美大島開運酒造は焼酎造りを行っているのです。

■江戸時代に中国から渡って来た3本の苗

奄美大島のサトウキビは、その昔中国から持ち帰られた3本の苗から栽培が始まったと言われています。
奄美大島の直川智翁は1605年、琉球に渡ろうと海に出たところ台風に遭い、中国福建省に漂着してしまいます。
そこで約1年半滞在し、サトウキビ栽培の技術を習得、その技術とサトウキビの苗3本とともに、無事に奄美に帰りついたと伝わっています。
3本の苗は奄美大島の大和村で育てられ、それがいまに続く奄美大島のサトウキビ栽培の始まりとなりました。
現在宇検村には奄美大島開運酒造の工場がありますが、約12haの作付面積で年間約400トンの良質なサトウキビが収穫され、純黒糖へと製糖されています。

■原点は奄美への想い

黒糖焼酎は奄美群島だけが製造を許されている焼酎です。
それを使ってより多くの人が奄美への理解を深め、この地を訪れてほしい、そんな事業目的を掲げて奄美大島開運酒造はスタートしました。
社員はもとより原材料の生産者などとも深く関わりながら酒造りをすることは、人と人、人と自然の信頼を必要とします。その想いが実り、平成19年には鹿児島支店も設立されましたが、いまも創業地である奄美大島の宇検村を拠点とし、大自然の資源を無駄なく活用する酒造りを行っています。

酒の銘にも使われている「けんむん」というのは、奄美の森に棲む妖精・妖怪のことです。
昔から奄美大島にはけんむんが棲んでいると言われ、村にはけんむんが村人たちと相撲を取れるための土俵があちこちにあります。
けんむんは相撲が弱いのに相撲をとるのが大好きで、酒造りの名人でもあります。
夜になると山から下りてきては村人と酒を酌み交わし、みんなで陽気に楽しくほろよい気分で島唄を唄い踊るという伝説が残されています。
奄美の人々が昔から語り継ぐこのけんむんは、「けん」が樹木、「むん」が者という意味を持ちます。
つまりけんむんは「樹木の者」、木の化身とも言えるでしょう。
奄美黒糖焼酎 うかれけんむんには、そんな酒造りの名人けんむんの銘酒を味わい、みんなで楽しくうかれてほしいという想いが込められています。

■奄美黒糖焼酎 うかれけんむん 限定品

奄美黒糖焼酎 うかれけんむん 限定品は、黒麹仕込みの醪(もろみ)で造った黒糖焼酎の原酒を、3年以上熟成させて造られた奄美大島限定の商品です。
黒糖の優しく甘い香りと深いコクがあり、琉球時代からの焼酎の歴史と若い蔵人たちの情熱とを味わえます。
製造数に限りがあるため奄美大島の限定販売となりますので、見かけたらぜひ味わってみたい焼酎です。