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アードベッグの中でもライトで飲みやすいアードベッグプラスダ

■アードベッグはどんな銘柄？

ウイスキーの産地としても世界的に有名な国といえばスコットランドです。
そのスコットランドのアイラ島で造られているものはアイラモルトと言われています。
アードベッグは、まさにこのアイラモルトの代表的な銘柄の一つであり、個性的な味わいのウイスキーとして世界で愛されています。
アイラモルトというとスモーキーな味わいが魅力なのですが、アードベッグはより強烈なスモーキーさとピート香を持っているのです。
アイラ島はピート層に覆われた島となっていることもあり、アイラモルトは基本的にピートを多く使用されていますので、アードベッグもピート香が強く印象に残ります。
スモーキーでピーティーな香りとフルーティーな甘みが織り込まれた、非常に個性的なクセのある味わいが特徴となっているのがアードベッグです。
クセのある味わいであることから初心者の方には飲みづらいと感じてしまう方もいらっしゃいますが、モルトファンからはこの味こそがクセになると評判です。
4つの通年商品のほかに毎年限定ボトルを販売されており、この限定ボトルはいつも即完売となるほどの人気ぶりになっています。
アートベッグは世界でも有名な賞であるワールドウイスキーオブザイヤーを受賞するなど世界的に認められているアイラモルトです。

■アードベッグ蒸溜所について

アードベッグが製造されているのが、スコットランドアイラ島の南岸にあるアートベッグという地で生産されているアートベッグ蒸溜所です。
アードベッグは、ゲールゴで「小高い丘」「小高い岬」を意味しています。
LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンが所有しており、1798年にウイスキーの生産が開始され、1815年にジョン・マクダカル氏によって設立されました。
1838年にトーマス・ブキャナン氏が蒸溜所を購入し、このときジョン・マクダカルの息子であるアレクサンダー・マクダカル氏が支配人となりました。
1922年にマクダカル家が蒸溜所を買い戻しますが、その後あらゆる企業に買収され、操業停止などを繰り返します。
1997年にグレンモーレンジが蒸溜所を取得して創業を再開し、のちの2004年にグレンモーレンジは現在の所有者LVMHの傘下となって今に至ります。
こちらの蒸溜所で製造されるウイスキーはシングルモルトとしてでなく、ブレンデッドウイスキーとして利用するために製造されていました。
1974年からポート・エレンで生産されたピーテッドモルトを使用し、1977年からは自身でのモルティングは行われていません。
スチルは現在でもたった2基のみで、アルコール生産能力は年間で110万リットルと非常に小規模で稼働されています。

■アードベッグプラスダ

プラスダというのはゲール語で「甘くておいしい」という意味を持ちます。
通常のアードベッグはアイラモルトの中でもかなり強めにピートを焚くのが特徴なのですが、アードベッグプラスダはあえてライトピートに抑えてフェノール値がわずか8ppmとなっています。
つまり、スモーキーさが抑えられたシングルモルトです。
ラベルにも「LIGHT PEATED」との記載があります。
色は非常に淡い黄金色をしており、バニラシャーベットやチョコレート、ライムの甘さに、アートベッグならではといえる花の香りが漂う1本です。
ほかのアートベッグボトルとの違いを強調するために、あえてアートベッグ特有のグリーンボトルを用いるのではなく、透明なボトルを使用されているというこだわりの逸品です。
アードベッグは、通常冷却ろ過を実施せずにアルコール度数は46％以上でボトリングするのですが、こちらのアードベッグプラスダは冷却ろ過を実施しているため、アルコール度数が40％になりさらりとした味わいになります。
容量は700mlです。
ライトピートな味わいとバニラシャーベットやチョコレートの甘みから、「甘くておいしい」というネーミングにされたというのも納得です。
アードベッグのユニークな鋭さのみだなく、落ち着いたやわらかさを感じる、まさに甘くておいしい逸品です。