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アラン蒸溜所の魅力が詰まった限定ボトル

■数量限定の長期熟成シングルモルト

スコットランドのアラン島にあるアラン蒸溜所は1995年の創設、稼働であり、決して歴史は古くありません。
今でこそ世界にも認められる高品質のウイスキーで人気を馳せていますが、そもそもウイスキー造りには時間がかかります。
2015年で20年の歴史を迎えたものの、30年、35年といった長期熟成はまだ難しいのが現実です。
そんな中でも発売当時としてはアラン蒸溜所最長期熟成と人気を集めたのが、アラン シングルモルト17年でした。
全世界で9,000本のみの限定商品であり、アラン蒸溜所で過去に販売してきたシングルモルトの中では最長期熟成の製品でした。

■味わいや特徴

アラン蒸溜所のこだわりとも言えるノンピート麦芽から蒸溜したスピリッツをシェリーホグスヘッドのみで17年以上熟成したもので、冷却ろ過も着色も行われていません。
フレーバーは砂糖漬けのオレンジピールのような芳醇さとほのかなスパイシーさが漂い、シロップ漬けの蜜柑の缶詰やアラン蒸溜所の特徴とも言える蜂蜜とリンゴのような甘やかな香りが見事に層をなしています。
テイストは葉巻タバコのような香しさにはじまり、ダークチョコやオレンジオイルのような濃厚さが感じられ、最後に燃えさしのようなスモークさがかすかに感じられるでしょう。
シェリー樽熟成の典型的な個性が楽しめるとともに、17年という長期熟成を経たことによる深みを増した洗練された味わいが楽しめます。
これまでのアラン蒸溜所の若々しく麦芽の自然な甘みが楽しめて飲みやすいオールラウンダーであったシングルモルトに比べると、アルコール度数は46%と比較的柔らかで、大人のモルトといった感じではないでしょうか。

■アラン島とは

スコットランドは知っていても、それを構成する島の1つであるアラン島は日本ではほとんど知られていません。
スコットランドの南西部にあるクライド湾の中に浮かぶ島で、総面積約427平方kmほど、島内には13ほどの村が点在していて5000人ほどしか住んでいません。
西岸海洋性気候に属するため、夏でも気温が低く過ごしやすいため、イギリス王室の避暑地にされるなど、別名をロイヤルアイランドとも呼ばれています。
長くリゾート地としても人気でしたが、アラン蒸溜所の開設により、世界からウイスキー愛好家が蒸溜所のビジターセンターに集まり、同業者が視察に訪れるような新たな観光名所が出来上がっています。
スコットランドは寒いイメージがありますが、アラン島は冬もさほど厳しさはなく、年間を通して雨量も安定しているため、蒸溜所の環境としては最高と言えるでしょう。

■アラン蒸溜所がこだわるシングルモルト

ブレンデッドウイスキーが主流のウイスキー業界にあって、アラン蒸溜所ではシングルモルトにこだわりを持っています。
スコッチウイスキーには大麦麦芽のみを用いるモルトウイスキーと、トウモロコシや小麦などの麦芽を使うグレーンウイスキーがあり、さらにそれらをブレンドしたブレンデッドウイスキーがあります。
アラン蒸溜所では2000年になってからは、オプティックと呼ばれる比較的新しい品種の大麦の麦芽を用いています。
アラン蒸溜所があるロックランザという地域には、イーサンビオラック川を流れるロッホ・ナ・ダビーという湧き水が湧き出ており、潤沢で清涼な水が豊富に採取できるのも美味しいシングルモルトづくりには欠かせません。
蒸溜器に単式を使用しているのもポイントで、構造がシンプルであるゆえに、原料の持つ風味が強く残せるのです。
シングルモルトにこだわるからこそのベストな選択肢と言えるでしょう。
香味や風味に影響する貯蔵に用いる樽としてラインナップされるのは、フレンチオーク材の新樽が挙げられます。
スパイス感あるバニラやキャラメルやココナツの香りが楽しめます。
旧樽としてはワイン樽やシェリー樽なども用いられており、ワインやシェリーを寝かせたことによる独特の風味が楽しめるのです。