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■日本でわずか420本
アラン リミテッドエディション エンジェルズ リザーヴ１９９７ １９年は1995年にスコットランドのアラン島に開設されたアラン蒸溜所の創業21周年を記念して発売された特別ボトルです。
しかも、アジア地域限定販売のウイスキーとなっており、アジア地域で1200本だけ、日本には約3分の1にあたる420本の割り当てがあります。
日本国内でわずか420本しか流通しない、とても貴重なウイスキーとなりました。
アラン リミテッドエディション エンジェルズ リザーヴ１９９７ １９年はは蒸留所が稼働して2年目となる1997年に蒸溜され、希少なオロロソシェリーホグスヘッドで19年かけてじっくりと熟成され、樽の香りや歳月を経たことによる複雑な味わいがバランスよく調和する秀逸品です。
というのも、大切に貯蔵されている樽のなんかでもエンジェルズシェアが多い良質な樽だけを厳選して、カスクストレングスでボトリングされているためです。
エンジェルズ リザーヴという名前がつけられたのも、優雅で美味しい香りに誘われてアラン蒸留所に飛んできたエンジェルたちが、あまりの美味しさにいつもよりたくさんご相伴に預かってしまったという意味が込められています。
エンジェルズシェアとは年数の経過により、木製の樽から少しずつアルコールが揮発していき、樽の中身が減っていく現象を指し、日本語では天使の分け前と呼ばれています。
天使の分け前が多くなると樽の表面から受ける影響が大きくなっていき、成分も凝縮されながら複雑な味わいや樽香などが高められていきます。

■香りや味わいの特徴
アラン リミテッドエディション エンジェルズ リザーヴ１９９７ １９年は1997年の蒸留で19年の時を経て、2016年にボトリングされました。
日本での発売は2016年の10月ごろとなっています。
カスクタイプはオロロソシェリー・ホグスヘッドで、アルコール度数は51.1％と飲みごたえもしっかりしています。
香りはキャラメルポップコーンのような甘さと、ナツメグのようなスパイシーさも感じられ、加水するとアップルトフィーのような甘さとオークのスパイシーさも漂ってきます。
味はハーブや紅茶のような芳醇な爽やかさに程よいタンニンの苦みが感じられ、南国の珍しいフルーツのような芳醇でリッチなアフターテイストで余韻を楽しめます。

■アラン島に変革をもたらしたアラン蒸留所
アラン蒸留所はスコットランドのリゾート地としても人気がある、穏やかな内海に浮かぶアラン島に1995年に開設されました。
スコットランドの中でも美しい島として知られており、英国王室の避暑地にも選ばれた歴史からロイヤルアイランドとも呼ばれています。
この地にはかつて、50あまりの蒸留所があり、19世紀にはスコットランドで最も美味しく素晴らしいウイスキーを造る場所として評価されていた記録が残されています。
ですが、1836年に最後まで残っていた蒸留所が閉鎖されたのを最後にウイスキー造りの歴史が途絶えています。
かつてはウイスキーの島として栄えた歴史を持ちながら、150年以上、蒸留所がなかった島に目をつけたのがハロルド・カリーという人物です。
彼は長年にわたってウイスキー業界に身を投じ、スコッチウイスキーを愛してやまず、自分の手でウイスキーを造りたいと願っていました。
ですが、スコットランドの本土はすでに蒸留所でいっぱいで、ウイスキー造りに最適な条件を満たす土地はもはや残されていませんでした。
そこで彼の目に留まったのが、かつてウイスキー造りで繁栄し、現在は優雅なリゾート地になっているアラン島だったのです。
彼は頭の切れる息子の助けを借り、資金をウイスキー愛好者から調達するとともにアラン島を蒸留所も含めた一大リゾート地にするべく、ビジターセンターを開設します。
蒸留所の開業時にはなんと25,000人以上もの人が祝福に訪れ、ビジターセンターの除幕式には何とエリザベス女王が訪れるという栄誉をたまわったのです。