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洋書をくり抜いたユニークなパッケージイリシット・スティルズ の歴史について

■ユニークなパッケージに惹かれてしまいます

アラン スマグラーシリーズ イリシット・スティルズは「スマグラー」シリーズのお酒で、蒸溜所のマネージャーでもあったジェームズ・マクタガートがカスクストレングスでボトリングしたお酒です。
実はこのお酒のパッケージはなんと洋書になっています。
イリシット・スティルズという名前には、密造酒という意味で、密造酒を隠すことができるように、洋書の中をくり抜いてあるデザインになっており、とても遊び心満載なのではないでしょうか。
ウイスキーを飲んだ後も、パッケージと空瓶はいつまでも取っておきたい気分になりますので、コレクターの心を鷲掴みにしてしまうことでしょう。

■異なるタイプの原酒を5種類ブレンド

パッケージアラン スマグラーシリーズ イリシット・スティルズは異なる違う種類の原酒をカスクストレングスでボトリングさせたお酒です。
カスクストレングスとは、シングルモルトウイスキーで使われる専門用語です。
ウイスキーを蒸溜した後樽の中で、その後何年も熟成させていくと、樽ごとによって熟成の進み具合や味の具合が異なってきます。
そこで、味を同じようにするために、同じ蒸溜所で造られた樽同士を混ぜ合わせて味を調えてブレンドしていきます。
また瓶詰する時に水を加えてアルコール度数を40%程度まで下げて製品化していきます。
熟成された樽の中には、特別にできがいいものがありますので、ブレンドするのがもったいないので樽だけでボトリングして売るケースもあります。
こうした上物のウイスキーをカスククストレングスというのですが、アラン イリシット・スティルズはアルコール度数56.4%ですので、おそらく加水せずにブレンドされていますので、特別に選りすぐった原酒5種をブレンドさせているのでしょう。
上物の樽の原酒をブレンドさせたウイスキーですので、味は最高に美味しいイリシット・スティルズです。

■70歳で蒸溜所を設立したハロルド・カリーについて

アラン蒸溜所ができたのは1995年6月のことです。
実はこの時代はウイスキーの蒸溜所が次々と閉鎖されていき、アラン島にあったウイスキー蒸溜所もなくなってしまう危機に陥っていました。
この地域では古くからウイスキーづくりが盛んに行っていましたが多くの蒸溜所が経営難に陥ってしまい、次々と閉鎖されていたのです。
壮大な自然に目を付けたハロルド・カリー氏はアラン島でのウイスキーづくりを150年ぶりに復活させようと、アラン蒸溜所を設立し、現在では創立20年以上が経ちました。

■蒸溜所設立当時は財政難の時でもありました

アラン蒸溜所を設立した当初は、設立主のハロルド・カリー氏が70歳と高齢であったため、設立当初は周囲に反対もされました。
また財政的な苦難もあり、いろいろと運営に苦労しながら、ウイスキーの情理由を始めていくことになったのです。
最初の設備は古い貯蔵庫が2棟と、スチルが2基、ウォッシュバックが4槽という状態で始められ、20年後には生産規模も拡大し、ハイピッチで蒸溜作業が行われるようになっていきます。
現在は蒸溜所の規模も大きくなり、見学も行われています。
蒸溜所の中にはビジターセンターやテイスティングエリアもありますので、アラン蒸溜所のウイスキーづくりを見学してみたいという方は、一度訪れてみてはいかがでしょうか。
世界中からモルトファンが訪れている人気のあるスポットになっています。
館内には、ウイスキーづくりの歴史や工程作業、創設者のハロルド・カリー氏について学ぶことができるエリアもあります。

■3部構成のシリーズのイリシット・スティルズ

イリシット・スティルズは3部構成シリーズのウイスキーです。
ウイスキーの色はライトアンバーで、香りはフルーツの香りや香ばしいウエハース、ホワイトペッパーとタンニンのアクセントがついています。
イリシット・スティルズは3部構成の序章の第一弾ですので、他の2種類のシリーズも楽しみなところです。
限定品のお酒ですので、見かけたら手に入れたい一品だと言えるでしょう。