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ウイスキーの世界5大産地を制覇するなら

■ウイスキーの世界5大産地

ビールは大麦から、ワインはブドウから造られることから、ある程度種類が絞られてくるのに対し、ウイスキーは原料や製造地、蒸溜方法などによって非常に細かく分類されているのが特徴です。
国によっては法律を作って厳密に定義していることもあり、銘柄の種類は3000以上に及ぶと言われています。
ウイスキー好きでも、さすがに世界中にある3000銘柄の全てを制覇した人はおそらくいないでしょう。
これからウイスキーを飲んでみようかと考えている人なら、天文学的な数字です。
そのため、どれがいいのか分からないということになるのが多いのもウイスキーの特徴で、そんな時はとりあえず5つに絞るのがベターです。
何を基準に5つに絞るかというと、産地です。
世界的に見て上質のウイスキーを造る国が5つに絞られているため、この5つの中から選ぶのが間違いない方法だからです。
5つの国を全て飲み比べしてみるのも、おすすめです。
5つの名産地とは、スコットランド、アイルランド、アメリカ、カナダ、そして日本です。
日本には日本酒という長い伝統に裏打ちされたお酒があるにもかかわらず、ウイスキーの名産地としてその名を連ねているあたり、メイドインジャパンの品質の良さをウイスキーでもいかんなく発揮しています。

■最も有名なのはスコットランド

ウイスキーといえばスコッチと言われるほど、5つの名産地の中でもずば抜けて知名度が高いのはスコットランドです。
ただ、スコッチウイスキーはピートと呼ばれる泥炭で原料の大麦を乾燥させることから、独特のスモーキーな香りがあります。
この香りがいいというスコッチウイスキー好きは多いのですが、一方でピート臭が苦手という人もいるのがスコッチの特徴と言えるでしょう。
アイルランドで造られるアイリッシュウイスキーは、ピートを使わないことから飲みやすく、初めての人ならスコッチよりもとっかかりやすいと言えます。
もちろん、日本人なら日本人の口に合うように造られたジャパニーズウイスキーが一番いいかもしれません。
アメリカのウイスキーは法律で細かく定められており、バーボン樽で熟成したウイスキーはバーボンウイスキーに、テネシー州で造られたウイスキーはテネシー・ウイスキーといった具合です。
バーボンならジムビームが、テネシーならジャックダニエルが有名で、聞いたことがある人も多いでしょう。

■日本人に最も知名度が低い5大産地は

日本人にとって、5大名産地の中でもっともなじみが薄いのは、カナダのカナディアンウイスキーではないかと思われます。
けれど、カナディアンウイスキーはしっかりと独自の個性を持ち、それでいて他の産地のウイスキーにはない多様性があるのが特徴です。
カナディアンウイスキー独自の個性とは、ライ麦由来のウイスキーならではのスパイシーなアクセントを持ちながら、ストリートやカクテル、人気のハイボールまで様々な飲み方で美味しく飲めるところにあります。
軽めのウイスキーという印象を受けることから、初心者向けとしてもいいでしょう。
あまりよく知らないと言われがちなカナダですが、カナディアンウイスキーは飲んでみてびっくりする上質さを持ち合わせている、さすがは名産地に選ばれるだけのことはあるといえるウイスキーに出会えそうなところが魅力です。

■スコットランドウイスキーなら

スコットランドのスコッチはあまりにも有名すぎるとして、あまり知られていない産地のウイスキーをと思う人もいるかもしれませんが、アラン島にあるアラン蒸溜所は設立してまだ23年と歴史の浅い蒸溜所です。
そのアランが送り出す「アラン12年 カスクストレングス 1st」は、加水せずにボトリングされていることから、フルボディのリッチなウイスキーに仕上がっているのが特徴です。
アランモルトを存分に味わえるアランの全てが詰まった逸品は、自然体のアランの良さをしっかりと堪能できるおすすめのウイスキーに仕上がっています。
最も歴史の古いアイリッシュから、一番歴史の浅いジャパニーズまで、ウイスキーの世界は5つに絞っても非常に奥が深いことが分かるでしょう。