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アラン蒸溜所の希少なヴィンテージカスク

■熟成されたプレミアムな逸品

アラン1996 スーパープレミアムカスク ホグスヘッドは1996年に蒸溜されたモルトをやや小さめの230L容量のホグスヘッド樽で20年熟成を施したシングルカスクです。
1996年といえばアラン蒸溜所が建設された翌年であり、まだ比較的歴史の浅いアラン蒸溜所の中ではかなりのヴィンテージものに該当します。
稼働を始めたのが1995年も半年以上過ぎてからでしたので、創業年の1995年のものが今後リリースされる確率はどんどん低くなっています。
だからこそ、1996年ものも貴重であり、さらにじっくりと20年をかけてホグスヘッド樽で熟成されたものはスーパープレミアムの名に相応しいと言えるでしょう。

■味わいの特徴

ホグスヘッド樽は一般的に使われる480L樽に比べて小型のため、熟成度合いやスピードが速く、樽の香りや風合いがより繊細につきやすいのが特徴です。
一般的にバーボンの熟成に1回使用した樽でウイスキーを熟成させたバレル樽を、再び組み合わせて造られた、何度ものリユースを重ね、樽に幾重もの香りや味わいの刻み込まれているのが魅力と言えるかもしれません。
そのホグスヘッド樽を用いて20年もの熟成を経た樽を、他の樽や原酒とはブレンドを施さないシングルカスクで提供し、しかも、加水などは一切しないカスクストレングでのスボトリングしました。
そのため、樽出しそのままの味わいが楽しめるのが魅力と言えるでしょう。
色は輝きのあるアンバーで、グラスに注いだ瞬間からプレミアム感が楽しめます。
香りはバーボン樽由来の華やかなバニラのフレーバーを楽しめ、トフィーや蜂蜜、クレープのような甘い香りと、桃のコンフィやアプリコットのようなフルーティーな甘酸っぱさも楽しめ、ほのかに爽やかなユーカリがアクセントのように漂ってきます。
味わいは完熟メロンやシロップたっぷりのフルーツポンチのようなフレッシュさや、蜂蜜やクレームブリュレのような甘さを楽しめることでしょう。
フィニッシュにはドライココナッツのような香ばしい甘さとホワイトペッパーやウッドスパイスが混ざり合ったほのかにスパイシーな余韻が長く続きます。

■アラン蒸溜所は新星ながらすでに世界に認められている

アラン蒸溜所は1995年に完成し、2015年で創業20周年を迎えたばかりの、スコットランドの蒸溜所としても世界的に見ても歴史も浅く新しいウイスキー蒸溜所です。
アラン島はスコットランドのクライド湾で最大の島ですが、その島の中でも西海岸の北端にある人里離れたロックランザの美しい場所にアラン蒸溜所は建設されました。
島を巡り歩いて候補地を探した結果、海に近く自然が美しく、ウイスキー造りに最適な清らかな水が豊富なロックランザが選ばれたのです。
蒸溜所は伝統的な手法で造られ、創業者であるハロルド・カリー氏自らのこだわりの設計で、他にはない小柄でずんぐりしたポット・スチルも導入されました。
アラン島の最高峰にあたる標高874mのゴートフェル山の山間にあるロッホ・ナ・ダビーに湧き出る水をマザーウォーターとして使用しています。
花崗岩にろ過されて、非常にまろやかで清らかな水で、ピート層を通ることで独特の風味も持ち合わせているのです。
使用する大麦にも大変なこだわりを持っており、スコットランド北東の伝統的な大麦生産地帯であるモーレイシャー産とアバディーンシャー産のオプティック種を採用しています。
新進気鋭の蒸溜所でありながら、瞬く間に世界のウィスキー愛飲家や評論家やライターからウイスキーの品質はもちろん、その製造法やこだわりにも称賛の声が上がっています。
開設から10年目の2005年4月22日にはイギリスで最も栄誉あるクィーンズアワード・フォア・エクスポート（女王輸出賞）がアラン蒸溜所に与えられました。
イギリスやスコットランドの期待と世界の期待を背負った、これからがますます期待される蒸溜所なのです。