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■スコッチの宝石と称されるバランタイン１２年の特徴
バランタイン１２年はスコッチの宝石とも称され、40種類を超える厳選した原酒を最低12年以上熟成させたスコッチウイスキーで、上品でキレのある味わいを楽しむことができます。
色合いは鮮やかな黄金色が輝き、蜂蜜やバニラを彷彿させる甘くて華やかな香りも魅力です。
味わいは複雑ながらもバランスがとれており、クリーミーながらも飲み応えのある味わいと、相反する特徴が融合したテイストを楽しめます。
フィニッシュはかすかに潮の香りを感じることができ、爽やかに伸びるアフターテイストが人気となっています。
The Scotch Whisky Masters 2017で金賞を受賞するなど、世界の名だたる品評会でも高い評価を受けています。

■特徴的なラベル
バランタイン１２年のラベルはシェブロンシェイプ ラベルとなっています。
V字にデザインされたラベルのことを指しており、紋章学では保護や信頼できる働きを成した建築家といった意味合いがあります。
独特の形状と意味深い紋章が入れられた個性あるシェブロンシェイプ ラベルを、グラスを傾けながらボトルを眺めて楽しまれるのも乙で、バランタインの数奇な歴史や世界第二位のスコッチブランドの伝統を感じることができるでしょう。

■バランタインの歴史
バランタインの創業者であるジョージ・バランタインがウイスキー造りを始めたのは、1850年代頃です。
貧しい家庭で育ったジョージは13歳にて丁稚奉公に出され、5年間の奉公期間を経て食料やお酒を扱う商店を開業します。
奉公時代の働きぶりは称賛に値するほどの真面目さと誠実ぶりで、その時に習得した商売ノウハウで顧客の信頼を得ながらお店も繁盛していきました。
やがて、密造時代が終焉して蒸留所の開業が許可されるような時代になると、友人が造ったウイスキーに魅せられ、ウイスキー造りに傾倒し始めます。
子供の頃から好奇心旺盛で研究熱心であったことも手伝い、バランタインのスコッチは地域で評判となります。
その後、ブランデーの原料となるぶどうの凶作が起こると、上流階級の多くがスコッチを求め、バランタインの事業が軌道に乗ります。
この環境に背中を押され、独自のブレンデット・スコッチの完成を目指して研究を重ね、やがてバランタイン17年の礎となるレシピを生み出すのです。
もっとも、ジョージ・バランタインは既に高齢となっており、80歳で仕事から引退すると1891年4月に逝去しています。
その後、父の事業を継いだアーチバルドの時代にグラスゴーを訪れたヴィクトリア女王の目にとまり、王室ご用達となる栄誉を得ます。
1910年には主力な海外輸出商品となるバランタイン・ファイネストを発売するなど、世界にその名を知らしめていきます。
その後は世界大戦が起こったり、バランタイン一族による経営が終焉し、人の手に渡ったり、海外企業からの買収を受けたりと数奇な運命を辿っています。
ですが、そのように営業の譲渡ができたのも、バランタインのスコッチの魅力を誰もが信頼していたからであり、手に入れてでも残したい、守りたいといった思いや、バランタインのスコッチなら譲り受けて成功できるという考えがあってのことでしょう。
経営譲渡や買収などの動きがあっても、バランタインのブランドは変わらず、代表銘柄となり、創業者がその基礎を考案したとされるバランタイン17年のレシピは創業当時と変わらず受け継がれているのです。
日本にバランタインが広まったのは1950年代初頭で、エリザベス女王の戴冠式があり、日本に英国ブームが起こったことに起因します。
1986年には世界第三位のスコッチウイスキーブランドとなり、現在では世界二位の位置にランキングされる、世界で人気のスコッチブランドへと成長しています。
バランタインが世界で愛されるのはあらゆる土地、ライフスタイルに適応できる点にあるといわれています。