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■運を味方につけたバランタイン
バランタインといえばウイスキー好きにとっては有名なブランドです。
2019年には製造されてから150周年を迎えるほどの世界でも歴史のあるウイスキーブランドではありますが、開発者のジョージ・バランタインは元はと言えば農家の出身でした。
特別裕福でもない家に生まれた彼は、そのまま生きていけばただの平凡な農家の後継ぎとして一生を送ることとなったでしょう。
しかし、13歳の時に転機が訪れます。
バランタインは他所の家に徒弟奉公に出されました。
その家こそがウイスキーなどを扱う商人の家だったのです。
そこで経営のノウハウを教え込まれたバランタインは、自らも酒を売って一財を成すことを決意しました。
もしこの際にバランタインが違う家に奉公に出ていたとすれば、今飲まれているウイスキーは生まれていなかったかもしれません。
そして、バランタインが商売人として成功することもなかったでしょう。
そう考えると、バランタインは運を味方につけた人物と言えるのです。

■ウイスキーを作ることを決意したバランタイン
商売人として独立してからのバランタインの人生は順風満帆でした。
23歳の時に開店した食料品を扱う店は繁盛し、4年後にはもっと大きな店を構えるようになります。
更に32歳の時にはエディンバラの中でも商業が発達しているサウス・ブリッジに進出し、貴族や富裕層を相手に酒を扱う店を構えました。
こうしてスコットランドでも有数の商人となったバランタインではありましたが、彼の意欲はそれ以降も燃え続けます。
時は1853年、バランタインは友人のアンドリュー・アッシャーからブレンドウイスキーを作れた、という知らせを受けます。
それまでのウイスキーは麦を主に使ったモルトウイスキーと、それともトウモロコシを主に使ったグレーンウイスキーの二種類に分けられていました。
アッシャーはその二つを混ぜ合わせることによって両者の利点を生かすことに成功したのです。
友人が新しい発明を生み出したことに興奮を覚えたバランタインは、自分でもブレンドウイスキーを作ることを決意します。
とはいえ、その時のバランタインはすでに40を超えている中年でした。
ウイスキーを作るためには相当な勉強をしなくてはならず、年を取った彼にとっては冒険ともいえる決意だったでしょう。
しかしながらバランタインは工夫を重ねようやく自分のウイスキーを編み出すこととなります。
それこそが今日飲まれているバランタインウイスキーの誕生でした。

■バランタインの精神を受け継いだウイスキー、バランタインファイネスト
バランタインは1891年に82歳で生涯を閉じるまで多くのウイスキーを生み出し続けました。
時には会社の経営を息子に預けてしまって、自分はブレンダ―に専念するほど彼のウイスキーに対する情熱は人並みならぬものだったのです。
彼の情熱に呼応するようにバランタインの名前はスコットランドを超えて世界中に広がっていきました。
そんな彼の開拓精神を受け継いだ後継者たちはバランタインのブランドを汚してはなるまいと、創業者に劣らない努力を続けることとなります。
その結果1910年に生まれたのがバランタインファイネストというウイスキーでした。
finestという最上級の言葉が使われているからには、バランタインの自信作であることは言うまでもありません。
このバランタインファイネストはバランタインウイスキーを世界中に広めるために生み出されたものであるため、ウイスキー初心者にもオススメできる商品です。
スコッチウイスキーでありながらまろやかな味わいをしているため、日本人の舌にもなじむこと間違いなしです。
バランタインファイネストは2010年に作られてから100年を迎えましたが、なぜそれだけ長い間飲まれ続けたかということは、一度味わってみればきっとおわかりいただけるでしょう。
歴史のあるウイスキーとしては比較的廉価で買えるので、店頭で見かけたら是非お試し下さい。