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スモーキーな香りとフルーティーで甘い香りがリッチに溶け合う優しいボウモア

■世界で限定販売されたノンチルフィルタードのシングルモルトウイスキー

「ボウモア 16年 ポートマチュアード 1991」は、スコットランドのアイラ島で1779年に創業したボウモア蒸留所が手掛けたシングルモルトウイスキーです。
ボウモア蒸留所で1991年に蒸留された「ボウモア 16年 ポートマチュアード 1991」は、オールポート樽で16年間熟成した希少なカスクストレングス（樽出し原酒）となっています。
ボトルラベルに記載されている「Non-chillfiltered（ノンチルフィルタード）」とは「冷却ろ過をしていない」という意味で、まさに生のままのモルト原酒の美味しさが凝縮された逸品です。
しかも「ボウモア 16年 ポートマチュアード 1991」は世界でも3,000ケースのみの限定発売商品であったため、ボウモアファンはもちろん世界中のアイラモルトファンをも虜にしました。
ポートカスクならではのルビーレッドの色合いが煌めき、チョコレートのような味わいにプラムやブルーベリー、ブラックベリーにストロベリーなどの果実を連想させる甘い香りが特徴です。
華やかでフルーティーな香りでありながら複雑さも併せ持ち、アイラモルトの最大の個性であるスモーキーさもしっかりと感じさせてくれます。
喉越しのなめらかさと長く深く続いていく余韻が大変心地よく、ゆったりとしたひと時を楽しみたいときに最適のウイスキーです。

■ウイスキー造りで使用されることが多い樽

ウイスキーの貯蔵や熟成に欠かせないカスク（樽）には様々な種類があり、ウイスキーを蒸留したあと樽熟成を経てウッドフィニッシュさせるのが一般的です。
樽熟成に用いられるカスクで多いのがバーボン樽とシェリー樽で、その後のウッドフィニッシュでどの樽を使用するかで出来上がりが異なってきます。
バーボン樽で熟成してシェリー樽やポートワイン樽でウッドフィニッシュすることもあれば、シェリー樽で熟成させてマディラワイン樽でウッドフィニッシュするウイスキーもあります。
ウッドフィニッシュさせる期間は数ヶ月から2年ほどというケースが多く、同じ銘柄でもフィニッシュで用いる樽によって全く味わいの異なるウイスキーが出来上がるほどです。
シェリー樽はフィノやカバラン、キルホーマンからもリリースされているシェリー酒造りに用いられる樽で、中でもオロロソシェリーカスクはウイスキーにコクと深い余韻、熟成感を与えてくれます。
アベラワーやグレンリベットなど数多くのスコッチ・ウイスキーに使用されており、スコッチ・ウイスキー造りに適したシェリー樽といえます。

■ポートワインカスクが使われているウイスキー

劣化や酸化のリスクを防ぐための製造方法を「酒精強化」と呼んでおり、シェリー酒やポルトガルのポートワインもこの酒精強化の製造を採用しています。
ポートワインはルビーポートワインとトゥニーポートワイン、そしてホワイトポートワインの3種類に分類され、この3つの中でウイスキー造りによく使用されるのがトゥニーポートワインのカスクです。
このポートカスクを使ってウイスキーを熟成させるとカシスなどのベリー系の香りと甘みが浸透し、熟成感を強くさせると同時に粘性を生み出していきます。
また赤ワインを貯蔵したカスクをフィニッシュに使用することで、ウイスキーにしっとりとした赤い色を付けることができます。
またワインカスクで長期熟成させるとボディが厚くなり、重厚感を増したリッチなウイスキーに仕上がるのです。
シェリー樽やポートワインカスク製作に使用される素材は北米産のアメリカンホワイトオークで、ウイスキー造りで使用されている樽のおよそ90％がアメリカンホワイトオークといわれています。
バニラやハチミツなどを思わせる甘みと、ヘーゼルナッツやアーモンドなどのナッツ類の香ばしさをウイスキーに与えてくれる特性を持つのです。
世界5大ウイスキーの産地・アメリカで造られるバーボン・ウイスキーは、100％アメリカンホワイトオークを貯蔵・熟成用に使用しています。