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■有名なブランド名とその裏側
カミュといえば、コニャックの有名ブランドとして親しまれているメーカーで、お酒好きの方ならほとんどの人が知っています。
上質のコニャックやブランデーを作るメーカーとして世界中に知られ、その名声は不動のものとなっているカミュですが、一風変わったところもあるブランドとして知られています。
そんなカミュの変わったところとはどんなものなのか、興味がわいてくるお酒好きは多いことでしょう。
カミュが誕生したのは1863年のことで、現在の世界中にその名を知られる上質のコニャックから、さぞかし規模の大きな経営をしてきたであろうと想像しがちですが、実際には業界としては非常に珍しい家族経営をしてきたことで有名です。
ブランデーから上質のコニャックが作られることを考えると、コニャックを作るにはある程度の規模の大きさが求められることから、家族経営で細々とやるにはとても大変な事業です。
その大変な事業を1863年前、今から155年前にやり始めたのですから、すごいことだと言えます。
もちろん、現在のカミュは押しも押されもしない大企業になっていますが、最初は家族だけでブランデーの製造と販売を行ってきました。
また、現在も家族経営を続けています。
しかも、細々とでも地道に売れ続けていればよかったのですが、作るブランデーが全く売れず、倒産寸前の危機にまで追い詰められたこともあります。
けれど、家族一丸となって事業に取り組み、何とか危機を乗り越えたのです。
あわや倒産かという危機を乗り越えられたのもまた、事業に携わっていたのが家族だったからかもしれません。
家族だけで事業を行っていたからこそ、みんなが何とかしてこの危機を乗り越えなくてはという、同じ思いを強く持ったからこそでしょう。

■徐々に広まっていったカミュ
家族一丸となって倒産の危機を乗り越えるため、地道にブランデー作りを続けたカミュは、徐々に取り扱ってくれる種類販売店や提供してくれる飲食店を増やしていき、カミュのブランデーは上質であるという評判を高めていくことになります。
はじめから爆発的にヒットした商品が出たわけではなく、地道に作った自家製ブランデーの味わいが評価されていったという感じです。
カミュが作り出す独特の味わいと香りは他のブランデーにはないやさしいものとなっており、とりこになっていくブランデー愛好家が次々と世界中に増えていきました。
ここでもまた、じわじわとファンを増やしていったところが、カミュらしいと言えます。
カミュが作るブランデーが、コニャックと呼ばれる基準を満たしたことから、さらに愛好家は増え、いつしか上質のコニャックを作るブランドとして知られていくようになりました。
コニャック地方で作られる上質のブランデーだけがコニャックと呼ばれ、作るには非常に手間がかかることを考えると、家族経営から始まったからこそ、危機を乗り越えられ、コニャックを作れるまでに成長したのかもしれません。

■カミュの味わい
カミュの味わいは香りと口当たりが非常にやさしいのが特徴で、日本人の口に最も合うコニャックとしても評判です。
カミュのもっともベーシックな銘柄である「カミュ VSOP」と比較すると、「カミュ XOエレガンス」はVSOPよりもさらに角が取れた香りと味わいが楽しめます。
ブドウ本来の甘みのある香りを生かしつつ、刺激的な味わいはできる限り削り取ることで、カミュにしか出せないやさしい味わいを実現しました。
このあたりが、日本人の口に最も合うと言われる所以でしょうが、世界中にファンがいることを考えると、おいしいと感じるコニャックの基準は世界共通と言えそうです。
貴重な原酒を使って作っていることから、初心者向けのVSOPに比べるとグレードが上がる分だけお値段も張りますが、買ってよかったと思える、そんなコニャックの至福の味わいを堪能させてくれる逸品に仕上がっています。