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カリラ15年スペシャルリリース・アンピーテッド・カスクストレングの歴史とは

■スコッチ・ウイスキーの聖地で生まれたカリラ

カリラ15年スペシャルリリース・アンピーテッド・カスクストレングは、アイラ島にあるカリラ蒸溜所で製造される、アンピーテッドモルトウイスキーです。
アイラ島にはカリラ蒸溜所を含む8つの蒸溜所が点在し、「スコッチ・ウイスキーの聖地」とも呼ばれています。
そんなスコッチ・ウイスキーの聖地で誕生したウイスキーは、どんな特長があるのか、興味のある人も多いのではないでしょうか。
ここでは、カリラ蒸溜所の歴史を振り返りながら、カリラ15年スペシャルリリース・アンピーテッド・カスクストレングの特徴についてご紹介します。

■カリラ蒸溜所の歴史

カリラ蒸溜所は、アイラ島の北東に位置するポート・アイスケイグ港の北側にあります。
アイラ海峡に面し、海峡の向こうには、ジュラ島が望めます。
蒸溜所に付けられた「カリラ」には、ゲール語で「アイラ海峡」という意味があります。
カリラ蒸溜所は1846年に同地に誕生し、モルトウイスキーの製造を続けてきました。
以来買収などにより経営者は何度か変わりましたが、1997年からはディアジオ社の傘下に入り、ジョニー・ウォーカーなど同社の主力銘柄の製造を支えています。
カリラ蒸溜所で生産されるアルコール量はアイラ島最大で（2017年現在）、年間650万リットルにも及びます。
アイラモルトは、スモーキーさに特徴のあるウイスキーですが、カリラはフルーティーでスモーキーさは控えめという特徴があります。
工場内を見学した後、チョコレートをつまみながらカリラを試飲できる体験ツアーが人気です。

■アンピーテッドシリーズの誕生

カリラ蒸溜所では、1年に1度1バッチのみボトリングされるアンピーテッドモルトウイスキーをリリースしています。
初めてカリラ・アンピーテッドが登場したのは、2006年でした。
ピートを炊かずに仕込まれ、8年間熟成された原酒が使用されました。
初めてリリースされたピーテッドモルトウイスキーは、ピートを炊かないという斬新な仕込み方法に注目が集まり、ピートのかすかな味わいで、多くのウイスキー愛飲家を魅了したと言います。
カリラ蒸溜所特有の、フルーティーな甘さと、コクのある風味で人気を博し、カリラのアンピーテッドは、シリーズ化されました。
毎年熟成年数が変わるため、同じアンピーテッドウイスキーでも、風味や味わいに違いが出てきます。
アンピーテッドシリーズはしばしば「個性的なウイスキー」と表現されることもありますが、その理由はここから来ています。

■カリラ15年スペシャルリリース・アンピーテッド・カスクストレングの特徴

カリラ15年スペシャルリリース・アンピーテッド・カスクストレングは、アンピーテッド・カスクストレングス・シングルモルトウイスキーの11番めとなる銘柄です。
ヨーロピアンオークバット樽原酒と、リフィルしたアメリカンオークホグスヘッド樽原酒を混ぜ合わせることで、複雑で絶妙な味のバランスを実現しています。
過去のシリーズ同様、風味はフルーティーさとかすかなスモーキーさが特徴的です。
ウイスキーの色は、やや緑色がかった淡いゴールドで、青りんごのようなフレッシュな香りの中に、麦芽やトフィーから発せられる、クリーミーな香りが心地よく鼻に抜けていきます。
爽やかな香りと反対に、ウイスキーの味は力強く、ミントやフルーツの甘みの中にも麦芽やミルクチョコレート、トフィーなどのクリーミーでコクのある風味が口の中に広がります。
味の力強さはフィニッシュまで続き、メンソールやユーカリのような味とともに、長く余韻に残ります。
加水すると、余韻は若干短くなります。

■熟成感を楽しめる

11年間熟成させることで実現する味の調和を楽しめる、カリラ15年スペシャルリリース・アンピーテッド・カスクストレング。
カリラ蒸溜所特有の風味を活かしつつ、熟成感をも楽しめるピーテッドモルトウイスキーです。
ストレートで飲んだり、加水して違った味わいを楽しんだりと、スコッチ・ウイスキーの聖地由来のウイスキーを堪能してみてはいかがでしょうか。