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刺激的なピートスモークにあふれた「ヘンプスパロー カリラ 7年 2010 ウィスク・イー」

■カリラ蒸溜所の歴史

カリラ蒸溜所はスコットランドのアイラ島にある蒸溜所の一つで、ポートアスケイグ港から北におよそ1kmに立地しています。
カリラはゲール語でアイラ海峡を意味しています。
こちらの蒸溜所のすぐ裏手にはロッホ・ナム・バン湖があり、この石灰岩をくぐったミネラル豊富な湧水を仕込み水としてふんだんに使用することで美味しいウイスキーを生み出してきました。
カリラ蒸溜所は1846年に、ローランドのリトルミル蒸溜所の元経営者であるヘクター・ヘンダーソンによって設立されました。
買収が繰り返され、1920年にDCLの傘下となります。
そのほか戦争の影響などで操業停止が行われながらも稼働され、1972年～1974年にかけ総費用100万ポンドもの費用をかけて、熟成庫以外の施設をリニューアルします。
カリラ独自の品質を保つためにオリジナルの設計図に忠実に改装され、ここでポットスチルが6基に増設されました。
ロッホ・ナム・バン湖の水はいまだに使われており、伝統的なモルトウイスキーの製法はずっと受け継がれています。
その後1986年にギネスの買収され、1997年にはギネスとグランド・メトロポリタンが合併しディアジオ社になり、今はディアジオ社により管理され製造が行われている状態です。
2001年には創設以来の製法を受け継いだ6つのスチルは年間100万リットルの生産量にもなり、伝統の味を守り続けている状況です。
これまではブレンド用を製造してきましたが、この2001年からはシングルモルトウイスキーの限定販売を始めます。

■カリラ蒸溜所での製造方法

こちらの蒸溜所で使われている大麦は、12マイル南に位置するポートエレンでモルティングされています。
これによりカリラモルトもアイラモルトのように強めのスモーキーフレーバーが生み出され、独特の風味を出すためにモルティングの過程で適量のピートを炊くのがポイントとなっています。
発酵槽はオレゴンパインが8基、ステンレス製が2基で、55～58時間発酵させてアルコール度数を8.5～9％のもろみを完成させています。
ポットスチルは初溜として3基のストレートヘッド型ウォッシュスチルでウォッシュを生成し、スピリッツスチルは3基でアルコールを再溜します。
カリラが生み出す軽やかなボディと華やかさあふれる風味はこのポットスチルによるものといっても過言ではありません。
スピリッツスチルを出た瞬間に独特な特徴を持つカリラですが、さらに樽の中でじっくり熟成することでピート香がやや軽めになってピリっとした味わいに変わります。
仕込みに使われるロッホ・ナム・バン湖の湧水はピートの地層を潜り抜けてくることから、仕込み水自体にもピート感が加わっているという特徴があります。
また、冷却水には、海水を使用しているという珍しい蒸溜所でもあります。

■パンチが効いた味わいの「ヘンプスパロー カリラ 7年 2010 ウィスク・イー」

「ヘンプスパロー カリラ 7年 2010 ウィスク・イー」は、ウィスク・イーオリジナルの非常にパンチの効いたアルコール度数を展開されているヘンプスパローシリーズから発売されている商品です。
ホグスヘッドの7年熟成されたもので、シングルカスク、カスクストレングスでボトリングされた逸品です。
ポートエレン製麦工場で製麦された麦芽でディアジオ社所有のカリラ蒸溜所にて作られています。
その色はペールイエローで、香りはアイラの海岸線を思い起こすような塩気を伴うヨードが感じられ、海藻を軸にしてピートスモークやレモンピール、アーモンドの香りが広がるのです。
味わいはピリッとした黒コショウのようなパンチが効いているのが特徴で、あわせてピートスモークや塩レモン、いぶりがっこなどが次々にあふれ出てきて楽しめます。
フィニッシュには、ハニービスケットが現れて、口内に広がるキャラクターを柔らかな甘みでゆっくり包みこまれるのです。
比較的若い熟成年数であるがゆえ、楽しめる刺激的なピートスモークがにじみ出たシングルカスクとなっています。
熟成年数は7年、アルコール度数は60.9％で容量は700mlです。