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「クラガンモア 17年 スペシャルエディション」から知る歴史とその魅力


■クラガンモアの歴史

「クラガンモア17年 スペシャルエディション」は、「クラシック・モルト・シリーズ」の一環でボトリングされたウィスキーです。
クラガンモア17年 スペシャルエディションを製造したクラガンモアは、スコットランド・スペイサイドでは名の知れた製造メーカーで、地元民をはじめウィスキー業界で活躍するウィスキーメーカーやブレンダーたちから多くの支持を集めている、どちらかというと「ハマる人はハマる」タイプのウィスキーといえます。
クラシック・モルト・シリーズは、スコットランドのウィスキー造りが盛んな地域を代表するモルトをシリーズ化したものですが、クラガンモアやクラシック・モルト・シリーズの歴史を調べると、「クラガンモア17年 スペシャルエディション」の魅力に気付きます。
クラガンモアは、スコットランド・スペイサイドに1869年に誕生した蒸溜所です。
クラガンモアの創業者はジョン・スミスで、彼はマネージャーとして有名な蒸溜所を渡り歩き、ウィスキー造りから経営まで学んだ多才な人だったといわれています。
優れた職人技術と経営手腕を持っていたジョン・スミスは、独自のウィスキーを考案し、事業を展開していきますが、彼が手掛けたウィスキーは、「スペイサイドの至宝」と、呼ばれるようになりました。
クラガンモアは、1920年代までスミス家によって経営されましたが、それ以後は「クラガンモア・グレンリベットディスティラリー社」「ユナイテッド・ディスティラーズ社（現ディアジオ社）」と経営者が変わり、現在はディアジオ社の傘下に入っています。
クラガンモアは、ほかのスペイサイドのウィスキーと一線を画し、独特の味わいに特徴があります。
多くの人をとりこにするのは、その複雑な味で、1回、2回飲んだだけでは、その味わいがどこからきているのか分からないほどです。
この複雑な組み合わせが、「バランスが良い」と評され、クラガンモアの銘柄の多くは、高い評価を得ています。
クラガンモアの経営はすでにスミス家から離れて長く経ちますが、ジョン・スミスが生み出したウィスキーは、今も昔も変わらず、多くの人たちに愛され続けています。

■スコットランドの珠玉銘柄が集まるクラシックモルトシリーズ

クラシック・モルト・シリーズは、ディアジオ社が、ユナイテッド・ディスティラーズ社と呼ばれていた1988年に誕生した、シングルモルトシリーズです。
スコットランドには北ハイランド・西ハイランド・アイランズ・ローランド・スペイサイド・アイラと、ウィスキー造りが盛んな地域が複数あります。
クラシック・モルト・シリーズは、各地域から1銘柄ずつ選ばれ、スペイサイドでは、クラガンモアが選出されています。
クラシック・モルト・シリーズは、その地域のウィスキーを試してみたいというウィスキー初心者が選びやすくなるなど、スコッチウィスキーの宣伝に一役買っています。

■クラガンモア17年 スペシャルエディション

「クラガンモア17年スペシャルエディション」は、クラシック・モルト・シリーズ向けにボトリングされた、クラガンモアの銘柄です。
お菓子のような甘さが香り、さらに注意して香りをかぐと、梨の香りがほのかに漂うのが分かるでしょう。
アルコール度数は55.5度で、口に含むとアルコールの強さを感じます。
クリーミーでコクのある甘味が続き、スパイスのほろ苦さが良いあんばいにアクセントになっています。
そして、洋梨の爽やかな甘さが余韻に残ります。
経営手腕に長け、卓越したウィスキー職人として後世に名を残したジョン・スミスが手掛けたクラガンモアの人気は、今も衰えることはなく、多くの人たちに愛され続けています。
クラガンモアの銘柄の一つ、「クラガンモア17年スペシャルエディション」は、ウィスキー初心者やスコッチウィスキーに興味のある人が参考にする、クラシックモルトシリーズの一つです。
飲む機会があったら、そのバランスの良さを堪能してみてください。