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タンニンが強いシャトー・ラトゥール 2004年

■世界から評価されるシャトー・ラトゥール

シャトー・ラトゥールは、日本では知る人ぞ知るブランドですが、メドック格付け1級シャトーです。
ワイン愛好家であれば知らない人はいない抜群の知名度を誇っており、フランスの五大シャトーの中で最もたくましくて男性的、長命で晩熟のワインを生み出すとして名声を誇っています。
男性的で長命であることの由縁は、重厚すぎるタンニンにあります。
シャトー・ラトゥールが紡ぎ出すワインは世界で最もタニックと称されるほど、凝縮された豊かなタンニンが含まれ、タンニンが強いフルボディのワインなのです。
タンニンが強いことから熟成を重ねることで、風味や旨味がどんどん増していきます。
十分に熟しきったシャトー・ラトゥールは新鮮な胡桃となめし革、ブラックカラントの芳香に加えて、塩やハーブのような重々しいミネラルの香気などが折り重なり合います。
口に含めば豊かなコクが楽しめますが、決して重さを感じるものではありません。

■クラシックに回帰した珠玉のシャトー・ラトゥール 2004年

シャトー・ラトゥール 2004年は15年以上の熟成期間を重ね、シャトー・ラトゥールならではのクラシックに回帰したと称されるヴィンテージワインです。
シャトーが所有する最高峰の優良区画から収穫されたブドウのみを使っています。
カベルネ・ソーヴィニヨンを76％、メルローが22％、カベルネ・フランとプティ・ヴェルドを2％ずつブレンドしました。
高品質なブドウによって、深みのある風味とエレガントな芳香、凝縮感が詰まったハイレベルなワインに仕上がっています。
シャトー・ラトゥール 2004年はシャトー・ラトゥールならではのクラシックな味わいに回帰した仕上がりが楽しめる一本です。
力強く酸もあり、男性的とも称されるはっきりとした骨格と生命力が感じられるたくましいワインです。
濃厚な果実味が感じられるとともに、上質なタンニンが溶け込んだ余韻がなめらかに長く続きます。

■シャトー・ラトゥールのこだわり

シャトー・ラトゥールはメドック格付け第一級に指定される、五大シャトーの一つです。
常に最高級、力強く、タニックで、荘厳といった独自性と徹底されたこだわりを持っています。
どのヴィンテージを味わっても、シャトー・ラトゥールと即座に判別できるほど、鮮烈な個性が光ります。
シャトー・ラトゥールの農園はポイヤックとサンジュリアンの村境にあり、ワイン用のブドウは畑の中心部に位置するランクロと呼ばれる 特別な区画で育てられたものしか使いません。
ブドウの品質を長期的に維持し続けるため、常にブドウの木の入れ替えを行っています。
そのうえで、十分な樹齢を重ねていない若樹にはブルーのテープを貼り、テープを目印にして樹齢を見ながら、目的別に収穫していきます。
一般的なシャトーでは畝や区画ごとに丸ごと植え替えを行うのが通常ですが、シャトー・ラトゥールでは木を一本ずつ徹底管理がなされているのです。
並々ならないこだわりを持つシャトー・ラトゥールは、2012年以降プリムール販売から撤退することを発表しました。
その理由は大きく2つあります。
一つは最高のブレンドを追求するためです。
プリムール販売のためには、収穫の翌年にテイスティングできる状態にしなければなりません。
シャトー・ラトゥールでは個々の区画ごとにワインを仕立て、樽熟成が完了した後で最適なキュヴェを選んでブレンドを決定したいため、この方針に合わないのです。
もう一つの理由は最高の飲み頃で味わってほしいためです。
ボルドーワインの最新ヴィンテージは、収穫年の3年後に一斉にリリースされます。
ですが、シャトー・ラトゥールとしてはシャトー側がワインをリリースする時期をコントロールすることで、最高の飲み頃で販売したいという意向がありました。
このため、2012年以降はさらに入手がしにくくなり、ヴィンテージ品にもますますプレミアが付いていくかもしれません。