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■フランスワインの有名ワイナリーといえばボルドー
フランスのワインの産地として知られるところはたくさんありますが、中でもボルドー地方は、上質の赤ワインが作られることで知られています。
ワイン好きの人の中には、ボルドーワインしか飲まないという人もいるかもしれません。
そんなボルドー地区で比較的歴史の浅いワイナリーではあるものの、世界最高峰の呼び声の高いワインを生産しているのが、ポムロール地区のワイナリー、シャトー・ル・パンです。
赤ワインの長い歴史の中にあって、歴史の浅いワイナリーがなぜそこまで注目を集めているのか、興味をかきたてられます。

■赤ワインの歴史は古い
赤ワインの歴史は非常に古く、紀元前8000年頃にはもう飲まれていたとする文献が見つかっています。
場所はコーカサス山脈です。
ブドウを原料にして作るため、ブドウの栽培ができれば、多くの場所で赤ワインを作ることができました。
赤ワインは皮や種なども一緒に絞って発酵させてしまうため、大きな樽にブドウを入れ、未婚の女性たちがその大きな樽に入って素足でブドウを踏みつぶして粉砕し、ブドウ酒として発酵させるのが習わしが有名なのは、アメリカのサクラメントにあるブドウ栽培畑で作られた赤ワインです。

■どこからどのように広まったのか
文献を紐解いてみても、いつ頃から赤ワインが作られ始めたかというのは、はっきりしません。
諸説あることと、書物から推察するに、これは赤ワインだろうと思われる記述が根拠となっていることも多いからです。
けれど、現在のようにワインの産地として知られるヨーロッパに伝わった時には、果汁を絞って発酵させ、樽で保管するという方法がほぼできあがっていたと考えられます。
これが、紀元前600年頃のことで、ギリシャ人がフランスのマルセイユ地方に移ってきた際に、葡萄酒作りを教えたのがきっかけとされています。
その頃はローマ帝国がヨーロッパを広く支配しており、ローマ帝国の英雄として知られるジュリアス・シーザーによってヨーロッパ全土にワイン作りが広まっていきます。
とりわけフランスは、ジュリアス・シーザーのフランス侵攻によって、赤ワインが急速に広まっていったのですから、戦いの結果、現在の品質のよいフランス産の赤ワインが生まれたというのは、何とも皮肉なところです。

■フランスのワイン産地といえば
現在はワイン王国として知られるフランスで、特に産地として有名なのは7か所あるとされています。
5大産地とする説もありますが、ボルドーやブルゴーニュといった名前は、ワインのことはチンプンカンプンという人も、一度や二度は耳にしたことがあるでしょう。
5大産地の中でも。
「2012年はメルローの年」と大絶賛されるほど、高品質の赤ワインができた年としてワイン通の中では知られていますが、その中の一つにポムロール地区にあるシャトー・ル・パンが生んだ最高級ヴィンテージ「シャトー・ル・パン（Chateau Le Pin）2012年」は、ワイン好きからすると、かなり興味をひかれるワインとなっています。
シャトー・ル・パンは世界中の評論家が、世界でもっともおいしい赤ワインと絶賛することで知られていますが、特にシャトー・ル・パン2012年はメルローの最高傑作と呼ばれるほど、出来の良いことで知られています。

■メルローはワインの産地ではない
メルローも有名なことから、ワインの産地だと思っている人もいるかと思われますが、メルローはブドウの種類のことで、有名なボルドー地方で栽培されるブドウです。
つまり、「シャトー・ル・パン2012年」は良質のブドウがとれたことから、メルローの年と呼ばれたわけです。
赤ワイン作りの技術にかけては、すっかり確立されていたボルドー地方で作られただけに、評論家たちが大絶賛する赤ワインを、2012年だけでなく過去にも生み出してきたでしょうし、これからも生み出していくに違いありません。